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研究
カラム法によるCEA測定の基礎的検討
著者: 真坂美智子1 吉見輝也1 矢島ひさ子2 小川真美2 金子昌生2
所属機関: 1浜松医科大学第2内科 2浜松医科大学放射線科
ページ範囲:P.801 - P.804
文献購入ページに移動Carcinoembryonic antigen (CEA)は,1965年Goldら1,2)によって発見・精製され,1970年代にラジオイムノアッセイ(RIA)にて測定が可能になって以来,癌のスクリーニングテストとして,あるいは癌患者の経過観察の良い指標となることが知られ,しかも比較的簡便に測定できることから,近年急速に普及したin vitro RI検査の一つである.
現在,CEA測定用RIAキットは数種類市販されているが,直接 血清(血漿)を用いて測定する場合と,何らかの抽出操作の後に測定する方法に大別される.Hoffmann-La Roche祉の方法は,CEAが1.0mol/l以下の過塩素酸(PCA)に可溶性であるという性質3)を利用して抽出し,その後透析あるいは限外濾過にてPCAを除去した後RIAに供するという方法がとられていたが,操作方法も繁雑であり,測定に長時間を要するという欠点があった.
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