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研究
血清アンジオテンシン変換酵素活性—測定法と正常値
著者: 山本節子1 戸井田一郎1 岩井和郎1
所属機関: 1結核予防会結核研究所
ページ範囲:P.805 - P.808
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アンジオテンシン変換酵素(ACE)は,昇圧活性の弱いアンジオテンシンⅠを昇圧活性の強いアンジオテンシンⅡに変え,降圧活性を持つブラジキニンを不活性化する酵素であって,このことにより血管収縮・血圧調節に重要な役割を演じている.酵素学的には,種々のペプチドのC末端からジペプチドを切断するペプチジルージペプチド加水分解酵素(EC 3.4.15.1)である.
この酵素が新しい観点から臨床的に注目をひくようになったのは,Lieberman1)が,サルコイドーシス患者で血清ACE活性が著明に上昇し,鑑別診断に応用できることを報告して以来のことである.この報告は多くの研究者によって追認され,更にGaucher病2),甲状腺機能亢進3)などでもACE活性の上昇が報告され,血清ACE活性測定の臨床的意義はますます大きくなってきている.
アンジオテンシン変換酵素(ACE)は,昇圧活性の弱いアンジオテンシンⅠを昇圧活性の強いアンジオテンシンⅡに変え,降圧活性を持つブラジキニンを不活性化する酵素であって,このことにより血管収縮・血圧調節に重要な役割を演じている.酵素学的には,種々のペプチドのC末端からジペプチドを切断するペプチジルージペプチド加水分解酵素(EC 3.4.15.1)である.
この酵素が新しい観点から臨床的に注目をひくようになったのは,Lieberman1)が,サルコイドーシス患者で血清ACE活性が著明に上昇し,鑑別診断に応用できることを報告して以来のことである.この報告は多くの研究者によって追認され,更にGaucher病2),甲状腺機能亢進3)などでもACE活性の上昇が報告され,血清ACE活性測定の臨床的意義はますます大きくなってきている.
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