文献詳細
Ex Laboratorio Clinico・56
文献概要
はじめに
筋肉組織に収縮系が存在し,その主役になるのがアクトミオシンであることは,既に1957年H.E.Huxley1)の報告により明らかにされている.このアクトミオシンが血小板にも多量に存在していることがBetlex-Galland and Lu-scher2,3)によって見いだされて以来,この血小板の収縮系の役割につき多くの推測がなされている.血小板の形態変化,放出反応,凝集反応,粘着現象などにかかわっているとするのが最も自然な考え方と言える.本稿では血小板機能における収縮系の役割について述べるとともに,血小板収縮系蛋白であるアクトミオシンの調節機構についても,最近の研究成果を中心に解説する.
筋肉組織に収縮系が存在し,その主役になるのがアクトミオシンであることは,既に1957年H.E.Huxley1)の報告により明らかにされている.このアクトミオシンが血小板にも多量に存在していることがBetlex-Galland and Lu-scher2,3)によって見いだされて以来,この血小板の収縮系の役割につき多くの推測がなされている.血小板の形態変化,放出反応,凝集反応,粘着現象などにかかわっているとするのが最も自然な考え方と言える.本稿では血小板機能における収縮系の役割について述べるとともに,血小板収縮系蛋白であるアクトミオシンの調節機構についても,最近の研究成果を中心に解説する.
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