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研究
βγ領域にみられたALP,LAP,γGTPアイソエンザイムとリポ蛋白Xとの関連性について
著者: 鈴木武雄1 福士逸寿1 河原隆2
所属機関: 1国立横須賀病院研究検査科 2スペシアルレファランスラボラトリー
ページ範囲:P.1044 - P.1048
文献購入ページに移動胆管酵素群あるいは細胞膜局在性酵素群と言われているアルカリ性ホスファターゼ(ALP),ロイシンアミノペプチダーゼ(LAP),及びγグルタミルトランスペプチダーゼ(γGTP)の活性は肝・胆道系の組織中に強くみられ,臨床的には閉塞性黄痘などで血中活性値が著明に上昇することなどから,肝・胆道系疾患のスクリーニング検査として大きな役割を持っている.近年,それらの酵素のアイソエンザイム検査が盛んに実施されるようになり,これらの疾患の鑑別診断の重要な指標として用いられている.
今回,それらの酵素の泳動分析によるアイソエンザイム検査を実施していく中で,β及びβγ領域に異常活性を示した6症例を経験し,それらについて病態の経過と,βγ領域のバンド,血清リポ蛋白(Lp),特にリポ蛋白X (Lp-X)との関連性について検討したので,報告する.
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