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文献詳細

雑誌文献

臨床検査26巻1号

1982年01月発行

文献概要

今月の主題 栄養 技術解説

ビタミンCの定量分析

著者: 荒川信彦1 大塚恵2

所属機関: 1お茶の水女子大学家政学部食物学科 2お茶の水女子大学栄養化学研究室

ページ範囲:P.19 - P.32

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 ビタミンCはアスコルビン酸(L-ascorbic acid;AsA)の化学名で知られ,細胞内における各種の物質代謝に多様に関与している.主な生理作用としてはコラーゲンの生成と保持がある.また,チロシンやコレステロールの代謝に重要な役割を演ずる.さらにホルモンとの関係も密接であり,ストレス時のアドレナリン分泌にはAsAが必要とされている.
 しかし,霊長類(ヒト,サル)およびモルモットなどにはAsA生合成能がなく,これをビタミンとして摂取しなければならない.AsA欠乏によって起こる壊血病では,組織の発育が悪くなり,皮膚や歯齦からの出血,発育障害が現れる.また感染に対する抵抗力も低下し,傷の治癒も遅れることが知られている.AsA不足状態を初期に発見するために毛細血管抵抗の測定やインドフェノール皮内反応,血中・尿中のAsA濃度測定などの検査法がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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