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文献詳細

雑誌文献

臨床検査26巻1号

1982年01月発行

文献概要

今月の主題 栄養 検査と疾患—その動きと考え方・61

栄養障害性貧血

著者: 宮崎保1 樋口晶文1 片平潤一2

所属機関: 1北海道大学医学部第3内科 2東京女子医科大学血液内科

ページ範囲:P.58 - P.67

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 栄養障害性貧血とは,"赤血球および血色素の生成に必要な物質が,種々の原因で十分に供給されないために発生する貧血"と定義される.赤血球生成に必要な物質,すなわち栄養素として重要なものは全栄養素に及ぶが,特にその物質が不足するために貧血に至るものと規定すれば,蛋白質,脂肪,ビタミンとしてC, B2,B6,B12,葉酸および脂溶性のものとしてE,また無機物質として鉄,銅などがある.これらの物質のうち外から供給されなければならないもの,すなわち生体内で作ることのできない物質が不足した場合,広義の栄養障害性貧血と呼ばれうる.
 これらの病態の成立には,①食餌性欠乏,②生体側におけるこれらの物質の代謝障害,すなわち吸収,移送,利用,貯蔵などの障害が関係する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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