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文献詳細

雑誌文献

臨床検査26巻2号

1982年02月発行

文献概要

材料別細菌検査の進め方・2

結核菌(その他の抗酸菌を含む)の検査法

著者: 鷲津良道1 播金収2 山中喜代治3 増谷喬之2 小栗豊子4 佐久一枝5 三輪谷俊夫6

所属機関: 1京都府立医科大学附属病院臨床検査部細菌血清検査室 2奈良県立医科大学附属病院中央臨床検査部細菌検査室 3大阪・大手前病院細菌検査室 4順天堂大学医学部付属順天堂医院中央検査部細菌検査室 5東京都立駒込病院臨床検査科細菌検査室 6大阪大学微生物病研究所細菌血清学部門

ページ範囲:P.202 - P.211

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 結核はなやかなりし昭和20年代までの抗酸菌検査では,結核患者から結核菌を検索することが主な目的であった.しかし,結核に対する化学療法剤の開発・普及と衛生行政の目覚ましい成果によって若年者層の結核患者は激減したため,臨床細菌検査では一般細菌検査が重要視され,抗酸菌検査は軽視される傾向にあると言える.果たして,これでよいのであろうか.
 若年者層の結核患者は確かに激減したが,老人結核はいっこうに減少していないばかりではなく,悪性腫瘍の陰に隠れて重症な老人結核が見逃されてしまい,死後の病理解剖によって"真の死因は結核であった"という症例が増えている.一方,細菌分類学・病原細菌分離培養技術の進歩により,結核菌以外の抗酸菌感染症が多数報告されるようになってきた.このような現状を踏まえて,抗酸菌感染症の重要性をもう一度評価し直さなければならないと考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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