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文献詳細

雑誌文献

臨床検査26巻5号

1982年05月発行

今月の主題 糖尿病

技術解説

血中,尿中C-ペプチドの測定

著者: 松田文子1

所属機関: 1自治医科大学内分泌代謝科

ページ範囲:P.523 - P.530

文献概要

 C-ペプチドはインスリンが生合成される際の副産物である.C-ペプチドそれ自体は生体内で生理作用を持たないが,膵からインスリンと等モルで分泌される.C-ペプチドはインスリンとアミノ酸構造が大きく異なり,インスリンのRIAに干渉しないし,インスリン抗体の影響も受けない.この特性を利用して,インスリンのRIAが種々の理由で困難な場合に,インスリン動態を間接的に知る方法として血中や尿中のC-ペプチド測定が行われている.合成C-ペプチドによるRIA系を開発して,広く臨床応用を可能としたのはわが国の矢内原らによる功績である.
 C-ペプチド測定ができるようになって,今まで未知の分野であったインスリン依存型糖尿病患者の膵内分泌機能が明らかにされるようになった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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