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今月の主題 老化 技術解説
コラーゲンの化学的定量法
著者: 永井裕1 堀久枝1
所属機関: 1東京医科歯科大学難治疾患研究所異常代謝学部門
ページ範囲:P.18 - P.23
文献購入ページに移動 コラーゲンは生体のいずれの組織,器官にも広く分布する細胞外マトリックスの主要な成分であって組織構築,生体の保持に関与するほか,細胞の増殖,分化,移動,血小板凝集など細胞のミクロ環境としての重要な生理機能を営んでいる.
臨床検査の立場からコラーゲンの動態を調べようとするときは,①コラーゲンの代謝性異常,②肝,肺,動脈をはじめ諸臓器の線維化像または③線維化過程の追跡などが必要となる.①については主として血中,尿中ヒドロキシプロリン(Hyp)の測定,②については従来常用されてきた各種組織化学的染色法に加え,I〜V型コラーゲン(本文参照)のそれぞれに特異的な抗体を用いた免疫組織化学的染色,③についてはコラーゲン前駆体(プロコラーゲン)に特有のペプチド画分に対する抗体を用いたラジオイムノアッセイによる血中抗原の定量など,多様なアプローチが考えられる.
臨床検査の立場からコラーゲンの動態を調べようとするときは,①コラーゲンの代謝性異常,②肝,肺,動脈をはじめ諸臓器の線維化像または③線維化過程の追跡などが必要となる.①については主として血中,尿中ヒドロキシプロリン(Hyp)の測定,②については従来常用されてきた各種組織化学的染色法に加え,I〜V型コラーゲン(本文参照)のそれぞれに特異的な抗体を用いた免疫組織化学的染色,③についてはコラーゲン前駆体(プロコラーゲン)に特有のペプチド画分に対する抗体を用いたラジオイムノアッセイによる血中抗原の定量など,多様なアプローチが考えられる.
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