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性腺機能検査—女性
著者: 加藤順三1
所属機関: 1山梨医科大学産婦人科学教室
ページ範囲:P.30 - P.36
文献購入ページに移動 女性性腺機能は,狭義には卵巣から分泌されるホルモンレベルを間接的・直接的に検査することである.臨床的には月経周期が正常であればまず卵巣機能は正常と考えてよいが,卵巣機能異常で月経異常が発来する.日常臨床上用いられている基礎体温(basal body temperature;BBT)測定,頸管粘液量と性状,子宮内膜日付(dating),腟脂膏角化係数は内因性エストロゲン動態の判定の指標として価値が大きい.特に,正確なBBT測定で得られるBBT曲線からはいろいろな情報が得られることや簡便であることからも,BBT測定は卵巣機能検査の出発点である.これらの検査について方法を含めて簡述した.
内分泌学的検査法として負荷試験とホルモン測定とがあるが,いわゆるKuppermanテストは無月経の障害部位を推定できる点,臨床の実際上の価値が大きい.これにクロミドテスト,ゴナドトロピン試験,LHRH試験と,さらに負荷時のホルモン動態の解析から,障害部位の鑑別のみでなく,卵巣の反応性すなわち卵胞成熟の有無,程度も知ることができる.
血中,尿中ホルモン測定はもちろん価値は大きいが,月経周期による正常値変動なども,測定データ解釈上注意を要する.なお,本稿では卵巣機能検査に直接関連するものにとどめたが,血中プロラクチン値測定は今や必須のホルモン測定としての位置を確立している.
内分泌学的検査法として負荷試験とホルモン測定とがあるが,いわゆるKuppermanテストは無月経の障害部位を推定できる点,臨床の実際上の価値が大きい.これにクロミドテスト,ゴナドトロピン試験,LHRH試験と,さらに負荷時のホルモン動態の解析から,障害部位の鑑別のみでなく,卵巣の反応性すなわち卵胞成熟の有無,程度も知ることができる.
血中,尿中ホルモン測定はもちろん価値は大きいが,月経周期による正常値変動なども,測定データ解釈上注意を要する.なお,本稿では卵巣機能検査に直接関連するものにとどめたが,血中プロラクチン値測定は今や必須のホルモン測定としての位置を確立している.
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