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文献詳細

雑誌文献

臨床検査27巻1号

1983年01月発行

文献概要

研究

マイクロプレート光度計を用いた血清IgEの酵素免疫測定法

著者: 松永清二1 井上武志1 遠藤雄一1 大滝幸哉1

所属機関: 1宮崎医科大学附属病院検査部

ページ範囲:P.90 - P.93

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はじめに
 ヒト血清中のIgEの測定についてはいくつかの酵素免疫測定法(EIA)が開発されている1〜5).Hoffman1)は抗IgE抗体結合プラスチック製チューブとアルカリホスファターゼ(ALP)標識IgEを用いた競合法を報告した.Guesdonら2)はグルコースオキシダーゼ標識抗IgG抗体を用いたSRID法を,またWeltmanら3)はβ-D-ガラクトシダーゼ(β-Gal)標識家兎抗ヒツジIgG抗体を用いた二抗体法を,Guesdonら4,5)はβ-Galなどの酵素で標識した抗IgE抗体を用いた固相法を報告した.Hoffmanらの方法1)における測定感度は,10μlの血清試料を用いて50IU/mlという値であった.また20μlの血清試料を用いるGuesdonらのSRID法2)においては20IU/ml,500μlの血清試料を用いるGuesdonらの固相法4,5)においては5IU/mlあるいは2IU/mlという測定感度が報告されている.これらの方法においては酵素とIgE,あるいは抗IgE抗体との結合にグルタルアルデヒドが架橋剤として用いられてきた.グルタルアルデヒドによる架橋は測定に不都合な過度の重合を起こす危険性がある.われわれは抗体の力価には影響を与えないジマレイミドを架橋剤とし,また標識酵素としてβ-Galを用い酵素抗体複合体を作製した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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