icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査27巻10号

1983年10月発行

文献概要

今月の主題 神経・筋〈生理検査〉 技術解説

生理的振戦の計測とそのモデル

著者: 渡辺瞭1

所属機関: 1東京大学医学部医用電子研究施設 医用基礎工学部門

ページ範囲:P.1102 - P.1107

文献購入ページに移動
 振戦には生理的振戦と病的振戦とがあり,いずれの場合も振動振幅が大きくなると,不随意運動として円滑な日常動作を妨げる.振戦の研究の歴史は長く数十年にわたるが,その特性の多様さ,複雑さのため生理学的には未知の点が多い.しかし,振戦の計測,処理については,最近の電子工学の発達により,小型,高感度の加速度センサーが利用できるし,周波数分析もデータ処理装置を使って容易に行えるようになった.その発生機構については,力学的振動,反射由来の振動,中枢由来の振動の三つのモデルが提案されており,実験的に種々の検討がなされて,運動制御機構との関連性が少しずつ解明されてきている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?