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文献概要
第4回医学書院臨床検査セミナーより・2
臨床検査の基礎的問題—長期的観点から
著者: 富田仁1
所属機関: 1京都博愛会病院
ページ範囲:P.1648 - P.1652
文献購入ページに移動1.はじめに
毎日,検査をしているが,このままでよいであろうか."薬づけ","検査づけ"と言って,医療を取り巻く社会の目は厳しい.臨床検査が整備中央化されたころ(四半世紀前)には,採血されたことをモルモット代わりにされたと言われて,患者の批判を浴びていたが,25年後の今日,それが過剰検査になるとは夢にも思わなかった.
主として,経験と勘に頼っていた医療が,純粋な科学的データによってうんぬんされるようになったとは,まことにすばらしいことである.これは,検査のtechnologyの,急速で画期的な進歩のたまものであることは言うまでもないことではあるが,そのスピードがあまりにも速いので,ゆがみが生じていないであろうか.検査は,世界中,どこで,いつ受けても,同一検査であれば同じ結果が得られなければならない.この理想に進んで行くために,今回は,長期的観点から検査法の変遷を眺め,将来の臨床検査の基礎を固めたい.
毎日,検査をしているが,このままでよいであろうか."薬づけ","検査づけ"と言って,医療を取り巻く社会の目は厳しい.臨床検査が整備中央化されたころ(四半世紀前)には,採血されたことをモルモット代わりにされたと言われて,患者の批判を浴びていたが,25年後の今日,それが過剰検査になるとは夢にも思わなかった.
主として,経験と勘に頼っていた医療が,純粋な科学的データによってうんぬんされるようになったとは,まことにすばらしいことである.これは,検査のtechnologyの,急速で画期的な進歩のたまものであることは言うまでもないことではあるが,そのスピードがあまりにも速いので,ゆがみが生じていないであろうか.検査は,世界中,どこで,いつ受けても,同一検査であれば同じ結果が得られなければならない.この理想に進んで行くために,今回は,長期的観点から検査法の変遷を眺め,将来の臨床検査の基礎を固めたい.
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