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文献詳細

雑誌文献

臨床検査27巻13号

1983年12月発行

文献概要

研究

レーザーネフェロメトリーによるトランスフェリン(Tf)の測定とTf,TIBCの正常値,精度管理について

著者: 亀子光明1 金井正光1 細萱茂実2

所属機関: 1信州大学医学部附属病院中央検査部 2山梨医科大学附属病院検査部

ページ範囲:P.1656 - P.1660

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はじめに
 総鉄結合能(total iron-binding capacity;TIBC)は1),トランスフェリン(Tf)に結合している鉄(血清鉄)と,遊離のTfに結合できる鉄の量,すなわち不飽和鉄結合能(unsaturated iron-binding capacity;UIBC)との和で示される.TIBCの値は血清中のTf量と平行するが,TIBCの測定には,血清にそのまま,またはいったん除鉄後に,鉄を加えTfが結合しうる結合鉄の総量を測定する方法が一般に用いられ,比色法2,3),ラジオイムノアッセイ法(RI法)4),電極法(クーロメトリック法)5),原子吸光分析法6)がある.一方,近年,特異性の高い抗血清が得られるようになり,再現性と正確度の良いTf定量法7〜9)が可能となってきた.今回,われわれは,レーザーネフェロメトリー(LN法)10)を利用したTfの測定法について,従来法との比較,相関,再現性,日内・日間誤差の解析などの検討を行うとともに,健康人における血清Tf値の個体間・個体内の変動を分散分析により推定したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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