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文献詳細

雑誌文献

臨床検査28巻6号

1984年06月発行

文献概要

今月の主題 細胞膜 技術解説

生体膜成分としての受容体の検索—mRNAからの機能的受容体の再構成

著者: 八木沢仁12 広野力12 杉山博之1

所属機関: 1岡崎国立共同研究機構生理学研究所細胞器管研究系生体膜部門 2日本学術振興会

ページ範囲:P.642 - P.648

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 外来性のmRNAを別の細胞の細胞質内に導入することによって,対応する蛋白質をin vivoで合成し,その機能発現のしくみを解析するという細胞工学的手法は現在各分野に応用されており,分泌蛋白質や膜蛋白質の生合成の研究が盛んに行われている.
 アフリカツメガエルの卵母細胞という外来性遺伝情報の効率良い翻訳系が確立されてから,種々の蛋白質の遺伝子やmRNAがこの細胞内に導入されている.膜蛋白質であるアセチルコリン受容体もその一つであり,その生合成過程の解明にこの系は大きな力を発揮している.さらにこの系は,受容体をわずかしか含まないような組織や構造的に複雑な中枢神経系などの組織における受容体の検索にも有効である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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