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文献詳細

雑誌文献

臨床検査28巻6号

1984年06月発行

文献概要

講座・リンパ球の検査・6

T,B細胞のサブセットの分離法

著者: 原田弘智1 河合忠2

所属機関: 1㈱スペシアルレファレンスラボラトリー研究部第二研究室 2自治医科大学臨床病理学教室

ページ範囲:P.690 - P.698

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 リンパ球は均一な集団ではなく,その抗原性あるいは機能の面からT細胞,B細胞,Null細胞に分けられている.したがって,免疫現象を論じる際には,種々のリンパ球のなかのどの細胞がどのような性質をもち,いかなる機能を発現しているのかを明らかにしつつ,それらの細胞の役割や相互作用を検索することが重要である.現在では単にT細胞,B細胞といった分類ではなく,T細胞をさらにヘルパー,サプレッサー,キラーといったサブセットに分別し,これら種々の機能を細胞別に調べることが必要となっている.また,抗体産生を担うリンパ球として知られているB細胞には,成熟段階があり,それぞれの分化段階に伴い異なる細胞表面抗原(表面形質)を表現しているものと考えられている.しかも個々のクローンの存続には何らかの調節機構が働いていることが示唆されている.このようなことから,B細胞は,それぞれの表面抗原と細胞の分布(どの分化段階のB細胞か)を細胞別に調べることが必要となってきている.
 T細胞サブセット,B細胞サブセットの分離法は,表面抗原の違いに基づいている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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