icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査28巻7号

1984年07月発行

文献概要

今月の主題 染色体 カラーグラフ

染色体の各種分染法

著者: 福嶋義光1 井上信男2

所属機関: 1神奈川県立こども医療センター遺伝科 2神奈川県立こども医療センター検査科

ページ範囲:P.748 - P.749

文献購入ページに移動
 最近の細胞遺伝学の研究の進歩により,種々の分染法が開発され,染色体分析の精度はますます向上しつつある.従来から行われてきたG-バンド,Q-バンド,R-バンド,C-バンドに加えて,後期複製X染色体を染め分けるRBAや,核仁形成部位を染めるNバンドも容易に行えるようになった.さらに,染色体を構成するDNAに直接結び付く色素を種々に組み合わせて染色し,コントラストの高い像を得る二重染色法も開発され,広く臨床的に応用されるようになった.一般に染色体分析は,顕微鏡撮影を白黒フィルムを用いて行い,現像,プリント,切りはりと続く無味乾燥なものである.しかし,時には,特に蛍光顕微鏡を用いた分析では,その荘厳なまでの色彩の美しさに,しばし時を忘れることがある.ここでは染色体分染像をカラー写真で示した.染色体分析を日常行っている者のささやかな楽しみを,少しでも感じ取っていただければ幸いである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?