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研究
カラム法酵素免疫測定法による唾液中の分泌型IgAの定量
著者: 山本良平1 村瀬敏之2 早川哲夫2 加藤兼房3
所属機関: 1天野製薬㈱研究開発部 2名古屋大学医学部第2内科 3愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所生化学部
ページ範囲:P.1211 - P.1214
文献購入ページに移動分泌型IgA (Secretory IgA:SIgA)はセクレタリー・コンポーネント(Secretory component:SC)1分子,IgA 2分子およびJ鎖1分子より成る複合蛋白質である1).このSIgAは唾液,乳汁,汗などの外分泌液における主要なイムノグロブリンであり,同時に血液中にも微量存在し,腫瘍,炎症などでそのレベルが上昇するという報告がある2〜4).
SlgAは通常,SCとIgAの抗体を用いる免疫学的手法によって測定されるが,この際一つの問題がある.すなわち,SIgAの測定対象となる血液,唾液などの生体試料中には,SIgAと同時に遊離型のSC (FSC)とIgAが存在し,これらが測定に用いる抗体と結合するため測定が妨害されたり,あるいは見かけ上定量値が高くなるような現象が認められる.
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