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研究
トネイン-TP標準色を用いたCoomassieブリリアントブルーG250法による尿蛋白質半定量法
著者: 芝紀代子1 金森きよ子1
所属機関: 1東京医科歯科大学医学部付属病院検査部生化学
ページ範囲:P.1833 - P.1837
文献購入ページに移動しかしながら,1983年に佐野ら1)は,尿中にはスルホサリチル酸に可溶性の蛋白質が存在することを明らかとし,尿中のすべての蛋白質を測定しうる方法はCoomassieブリリアントブルーG250(CBB)法であることを報告した.尿蛋白質の定量法としてCBB法が広く普及しているにもかかわらず,半定量法および定性法には試験紙法や20%スルホサリチル酸法を依然として用いているのも矛盾を感じることである.
そこでわれわれはCBB法を尿蛋白質の半定量としても応用することを考えた.CBBで発色した蛋白質濃度O,5,10,20,30,50,100mg/dlの標準液とまったく同じ色調を呈するものをプラスチックでロット状(直径1cm,長さ1.2cm)に作り,それを値の低いものから順に縦に並べた棒状の標準色調(トネインーTP標準色,大塚アッセィ研究所)を考案した(図1).尿蛋白質は通常どおりCBBで発色した後,トネイン-TP標準色を基準として肉眼判定するものである.
本報ではトネインーTP標準色を用いて尿蛋白質の半定量を試みたところ,十分実用価値があると考えたので報告する.
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