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研究
最近の淋菌分離株の薬剤感受性,ならびに選択培地の検討
著者: 甲田雅一1 大内八州男1 小林準一1 前田尚廣1 松崎廣子1 畑弘道2 仲野忠夫2 日下史章2 永田傳2
所属機関: 1東京警察病院中央検査第1部 2東京警察病院泌尿器科
ページ範囲:P.329 - P.332
文献購入ページに移動近年,わが国における淋菌性尿道炎患者の増加は著しいことが報告されている1).また,β—ラクタマーゼ産生淋菌(PPNG)の増加も著しいと言われる2〜6).
われわれは,1983年に東京警察病院泌尿器科外来を訪れた淋菌性尿道炎患者より分離した淋菌を用いて,その薬剤感受性,PPNGの出現頻度を調査した.また,近年淋菌は泌尿生殖器以外の部位からも検出されるようになった7)ので,常在菌が多数混在する部位からの淋菌の検出には選択性の強い培地の使用が望まれている.そこでわれわれは,近年Faurら8,9)によって開発された淋菌選択培地であるニューヨークシティー培地(NYC培地)の評価を行ったので,あわせてその成績を報告する.
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