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雑誌目次

雑誌文献

臨床検査29巻4号

1985年04月発行

雑誌目次

今月の主題 まちがいやすいGram陽性菌の同定法

カラーグラフ

まちがいやすいGram陽性菌の同定法

三輪谷 俊夫

pp.362-364

 細菌培養検査を進めるにあたり,患者材料の直接鏡検でGram陽性菌に遭遇した場合,かなりの人が「どのように検査を進めるべきか」しばしとまどいを感じるのではなかろうか.Enterobacteriaceaeを中心としたGram陰性桿菌ほど親しみがないからである.

 日和見感染症が問題視されなかった時代には,病原菌といえばほとんどがGram陰性桿菌であり,Gram陽性菌といえば数えるほどしかなく,数えるほどしかない特定の菌種以外のGram陽性菌はたとえ患者材料から多数検出されても非病原菌・雑菌として取り扱われ,ほとんど顧みられなかったのである.しかし,日和見感染症の出現によって情勢は一変し,たとえ平素無害性の弱毒菌・非病原菌と考えられていた菌種も起病菌として無視できなくなってきてしまった.急ピッチで目まぐるしく進歩する細菌分類学に対する不平不満はあろうが,医学細菌学を正しく発展させていくためには進歩しつつある細菌分類学を正確に学びとっていく必要があろう.

技術解説

Gram陽性球菌ならびに球・短桿菌の同定法

江崎 孝行

pp.365-371

 ヒトの感染症から分離されるGram陽性球菌および単桿菌の分類は過去,数年間に大きく変わった.これらの変化を無視して同定を進めるとまちがった菌種名をつけてしまうおそれがある.また,新しい分類基準で同定している細菌検査室でも共通に犯している過ちがいくつか見うけられる.したがってここでは日常の細菌検査に必要な新しい分類の紹介とわれわれがよく遭遇するまちがって同定される菌種について解説をしてゆきたい.

Listeria,Corynebacteriumおよびその周辺のGram陽性桿菌の同定法

永井 龍夫

pp.373-380

 現在,感染症患者から分離検出される病原菌の大半はGram陰性桿菌で,Gram陽性球菌がこれに次ぎ,Gram陰性球菌やGram陽性桿菌は比較的少ない.

 Gram陽性桿菌の中でClostridium属は偏性嫌気性菌であり,またMycobacterium属は抗酸性菌でどちらも菌の基本的性状が特徴的だから比較的容易に鑑別ができる.そのほかのヒトに病原性を示すGram陽性桿菌としてはListeria,Corynebacterium,Erysipelothrixなどがあり,これらの中には常在菌も存在するので,実際臨床細菌検査室では鑑別同定にとまどう場合も十分にありうる.

 筆者は1958年以来,グラム陽性桿菌の一つであるリステリア菌(L癖6磁monocytogenes)の検査(同定確認と血清型の決定)を行ってきている立場から,リステリア菌を中心にその周辺のGram陽性桿菌について解説することとする.

臨床材料から分離される嫌気性無芽胞桿菌の同定法

辨野 義己 , 光岡 知足

pp.381-393

 嫌気性菌感染症から分離される菌種の60〜70%が嫌気性Gram陰性無芽胞桿菌である.このような細菌が臨床材料より正確に分離され,同定されれば治療の良き指針となるにちがいない.本稿では嫌気性無芽胞菌の分離,同定の手順について述べた.

非定型抗酸菌とその類似菌の鑑別,同定法

斎藤 肇

pp.394-404

 Buhler & Pollak (1953)ならびにTimpe & Runyon (1954)がそれまでほとんど記載をみなかった「結核菌群以外の抗酸菌」("非定型抗酸菌")とそれによるヒトの主として肺結核様疾患についての報告以来20数年を経た.その間におけるこの菌群の細菌学の進歩には実にめざましいものがあり,過去10数年にわたる主として国際レベルでの研究により,実に多種の新菌種の誕生をみるに至った.他方,結核に比べ一般にきわめて難治性のこの種の菌による感染症の報告例は年々増加の傾向にあり,一般の認識もかなり深くなってきた感がある.

 本稿では"非定型抗酸菌"と一括されている多種の菌種を正しく同定するための実際的な方法について解説することとする.

総説

Bergey細菌分類学マニュアル第1巻(初版)の特色

藪内 英子

pp.405-413

はじめに

 Bergey's Manualはdeterminative bacteriologyすなわち分類学の研究によって組み立てられた分類体系に従って未知菌株を同定するための手引き書として1923年にその初版が出版され,1957年の第7版の刊行まで数年ごとに改訂されてきた.その後細菌分類学が著しく進歩したこと,および国際細菌命名規約の大幅改正と細菌学名承認リストの刊行が計画されていたことと相まって第8版が世に出たのは1974年であり,その間に17年が経過していた.

 同定マニュアルの第7版までは細菌は植物界(Plant Kingdom)の原生植物門(Division Protophyta)として扱われ,分裂藻類(SchizophyceaeCohn 1879)と分裂菌類(Schizomycetes vonNaegali 1857)の二つの綱(Class)からなっていた.一方1958年に単行本として出版された命名規約は,International Code of Nomenclature ofBacteria and Viruseという標題が示すように細菌のみならずウイルスの命名にもかかわっていた.しかし1966年には細菌の命名だけを対象にしたInternational Code of Nomenclature of Bacteriaが発表され,1974年の同定マニュアル第8版では原核生物界Kingdom Procaryotaeが巻頭に明示されCyanobacteriaとBacteriaの二つの門が設けられた.これによって細菌は動物界および植物界とは別の独自の界に所属し独自の命名規約を持つこととなった.

検査と疾患—その動きと考え方・100

非定型抗酸菌症

東村 道雄 , 外山 春雄

pp.415-421

非定型抗酸菌症の診断基準

 非定型抗酸菌症とは,結核菌以外の抗酸菌による感染症を言う.したがって,その診断には抗酸菌の分離同定が必須で,臨床検査の占める比重はきわめて重い.本症の診断には,永年の研究から定められた診断基準があり,これにより感染症の診断が下される.日本で広く用いられている診断基準は,国立療養所非定型抗酸菌症共同研究班(国療共研)(班長:東村道雄)の診断基準1)で,これは表1に示すごときものである.

 この診断基準は,束村2)の診断基準案を少しく修正したものである.

座談会

好気条件で発育するGram陽性菌の分類・同定の現状と問題点

江崎 孝行 , 東堤 稔 , 矢野 郁也 , 藪内 英子

pp.422-432

 炭疽,ジフテリア,破傷風,産褥熱などの原因菌はいずれも1800年代の終わり頃に発見され,その病原性が確認されたGram陽性菌である.その後約100年を経た今日,Gram陽性型の細胞壁をもつ細菌は,放線菌とその類縁菌を含めて,Firmicutes門として原核生物界の最上位の分類群となった.しかし,その内部の分類には多くの問題点があり,したがって患者由来株の同定に難渋することもしばしばである.このような点を踏まえて,好気条件で発育するGram陽性菌の分類の現状と分離菌株同定の手がかりについて話し合っていただく.

学会印象記 第14回日本免疫学会総会

免疫学の本質にかかわる発表と討論

笠原 忠

pp.372

 第14回日本免疫学会総会が12月4〜6日まで大阪において開催された.免疫学会への応募演題数は年々増加の一途をたどり,本年度は577題に達した.学会の初期の頃は各演題に30分の持ち時間が与えられていたが,現在では15分に圧縮され,類似の内容の演題が並んで冗長になったり,内容的に希薄なものも目だつようになってきた印象を受けたのは筆者だけではなかったようである.さて,学会では八つのセッションが同時進行であったため,すべてのトピックスに触れることは無論不可能である.ここでは私個人の興味を中心にして述べさせていただく.

 "B細胞の分化と調節因子"は五つのセッションに43題が並び,その多くは,この分野で世界的にもしのぎを削っている阪大(岸本・浜岡ら)グループからの発表であった.B細胞活性化因子(BSF)は,従来マイトーゲンで刺激したT細胞やT細胞ハイブリドーマから得ていたが,分離・精製には収量などの問題があり,安定した細胞株の樹立が望まれていた.清水ら,石橋ら(阪大・三内)はHTLVでトランスフォームしたヒトT細胞株(TCL-Na1)培養上清中に,末梢T細胞からのものに比べ900倍も強い活性のあるBGDF(BCGF II)とBCDFが産生されることを見い出し,この性状を検討した.このBGDFはマウスおよびヒトB細胞の分裂および分化を誘導する活性を持ち,分子量150KD, pI 5〜6であった.彼らはさらにBGDFのmRNAをアフリカツメガエル卵母細胞に注入する翻訳系を樹立している.同じく曽ら(阪大・三内)はEBウイルスでトランスフォームしたヒトB細胞株(CESS)からもB-BCDF(分子量20〜25 KD, pI 5.1〜5.2)を単離精製しており,これらの因子をコードする遺伝子のクローニングも近いことをうかがわせた.

編集者への手紙

尿試験紙の使用期限について

今井 宣子 , 南 義弘

pp.433

 われわれは,日常尿一般検査に尿試験紙法を用いている.最近,某社試験紙による潜血反応の成績が製品によって異なることに気づき,その原因を調査したので報告する.

 われわれは,定性一般検査に多項目試験紙(以下「多」と省略)を,潜血反応のみの再検には単項目試験紙(以下「単」と省略)を使用しているが,これらがときどき一致しないことに気づいたのが発端である.

シリーズ・先天性遺伝性疾患の診断に役だつ検査・4

先天性有機酸代謝異常症

成澤 邦明

pp.437-442

はじめに

 有機酸代謝異常症はカルボン酸が体内に大量に蓄積する疾患である.現在まで20数種類が報告されており,表1にその主なものを示した.これらの疾患の最終診断にはガスクロマトグラフィー質量分析計(GC-MS)による有機酸分析や酵素学的検索を必要とする場合が多い.しかし,すべての患者にこのような検査を適用することは労力や効果の点から無意味であり,したがってハイリスク患者をいかに見い出すかが重要になってくる.図1に有機酸代謝異常症の診断手順を示した.有機酸代謝異常症に特徴的な臨床症状や徴候は新生児や乳児期初期では多呼吸(ときに無呼吸),頑固な嘔吐,脱水,けいれん,嗜眠,筋緊張低下,体重増加不良を伴うケト・アシドーシスである.かかるアシドーシスは蛋白負荷や感染などによって容易に繰り返す.一方乳児期後半から幼児期にみられるものは筋緊張低下,けいれん,精神運動発達の遅れ,小脳失調症,舞踏病・アテトーゼ様運動,異常眼球運動などの神経症状を主徴とするもので代謝性アシドーシスを伴うことも伴わないこともある.以上の臨床症状に加えて,母親が頻回に流産したり,原因不明で急激な経過で死亡した同胞がいるなどの家族歴もおおいに参考となる.一般臨床検査では血清電解質(Na,K,Cl,Ca),血液pH,ガス,血糖,血中アンモニア(最近アミテストで手軽に測定可能),末梢血液検査,尿では尿臭や試験紙などの簡易検査がなされる.アシドーシスがあり,PCO2が正常でHCO3-が低下していれば代謝性アシドーシスと判定されるが,この際anion gapをみるとより明確となる.anion gapは〔Na+-(Cl-+HCO3-)〕の式で算出され(正常値8〜16mEq/l),これが増大すればH+の産生充進による代謝性アシドーシスと推定される.ただし,anion gapの上昇は腎機能不全でもみられるので,同時に腎機能の検査を必要とする.

 有機酸代謝異常症ではしばしば二次的異常として低血糖,高アンモニア血症,高グリシン血症,好中球減少,血小板減少をみることがあり,これらが最初に見い出されて診断のきっかけとなることが知られている.異様な尿臭も診断のきっかけとなる.メープルシロップ尿症ではメープルシロップ様,イソ吉草酸血症では"汗臭い足"様のにおい,β-メチルクロトニルグリシン尿症では"ネコの尿臭"が特徴的である.試験紙では蛋白質,糖,ケトン,潜血をチェックする.一般に新生児,乳児期初期にケトン尿をみることはまれであり,もし陽性なら有機酸代謝異常症を疑う根拠となる.さらに尿中にブタノンなどの長鎖ケトン体をみたならばプロピオン酸血症,メチルマロン酸血症,β-ケトチオラーゼ欠損症などを疑いうる.表2に示した簡単な呈色反応もスクリーニング法として有用であろう.

シリーズ・医用基礎工学入門・4

電気・2

金井 寛

pp.444-447

生体各組織の電気特性

 生体は基礎・2の生体の構成で述べたように,細胞レベルで考えると4種に大別される.電気特性も,前述したように数kHzから500kHz程度の周波数では細胞レベルの不均質の影響を強く受けるので,この分類に従って大よその電気特性が理解できる.

 これまで多くの研究者によって生体の電気特性が測定されてきたが,測定値は広くばらついている.Geddesらはこれらのデータを集約している4)が,十分信頼できるデータは少ない.この原因としては,生体の電気特性の周波数依存性,異方性,温度依存性,電極の影響などのほか,測定方法の不備などが考えられる.このような点を考慮して,イヌについての比較的信頼できるデータの中から1〜100kHz,37℃で測定されたデータを図1に示す1).大部分の組織の抵抗率は300〜1,000Ω・cmの範囲であるが,血液は150Ω・cm程度と著しく低く,脂肪は1〜3kΩ・cmと著しく高い.骨も脂肪と同程度であり,皮膚は表面状態によって抵抗率が著しく変化する5).骨格筋の抵抗値が著しくばらついているのは,異方性と周波数依存性が著しいためと考えられる.骨格筋の電気抵抗の異方性についてはいくつかの報告があるが,線維方向と直角方向の抵抗比が1:2程度であるものから1:25程度のものまでさまざまである.

シリーズ・癌細胞診・4

子宮体部癌

野澤 志朗 , 秋葉 隆三

pp.449-452

1.はじめに

 子宮内膜腺癌を細胞診で診断する場合に,一般的な腫瘍細胞診と同様の手順で観察することは言うまでもない.

 子宮内膜細胞の採取法は,膣プールスメアーでみる場合と,直接細胞採取法とがある.後者はキュレット,ブラシ,その他の器具を用いてのスタンプスメアーと,腔内吸引法,腔内洗浄法などが行われている.膣プールスメアーでは検出率は50%以下と低率で,出現する癌細胞も変性していることが多く,判定に困難なことがあるため子宮内膜腺癌を疑ったら直接細胞採取法を行うべきである.

研究

高脂血および動脈硬化症の生化学的指標としての血清LCAT活性について

江尻 美智子 , 馬庭 良子 , 比佐 哲夫 , 古関 正意

pp.453-456

 レシチン—コレステロール—アシルトランスフェラーゼ(LCAT)は,レシチンのβ位不飽和脂肪酸残基をアシル基供与源として,コレステロールの3位水酸基にアシル転移を触媒する転移酵素である.本酵素は血漿常在酵素で,高比重リポ蛋白質(HDL)を作用の場とし,HDL3のHDL2への変換を促すとされている1〜3).この過程でのコレステロールの供給源は,超低比重リポ蛋白質(VLDL)がリポ蛋白質—リパーゼの作用により低比重リポ蛋白質(LDL)に変換する過程で生ずるコレステロール,あるいは細胞膜に沈着したコレステロールのHDLへの取り込み4)によるものと考えられており,LCATは血清リポ蛋白質の代謝はもとより,動脈硬化などの病態生化学的観点からも重要な意義を有すると考えられる(図1).

 従来,脂血症や動脈硬化などの臨床生化学的指標として血清総コレステロール(T-Chol)あるいはHDL—コレステロールなどが重要指標の一つとされてきたが,これら指標の意義については再検討を要するとの意見も出され,アポリポ蛋白質を指標とする評価,あるいはHDLの亜分画の分別定量による評価法などが用いられる傾向にある.LCATはこれら血清リポ蛋白質関連諸成分の動態を方向付ける重要因子であり,脂血,動脈硬化などの病態解析の観点からは無視することのできない要素と考える.

赤血球凝集抑制反応(HI)試験と受身赤血球凝集反応(PHA)試験との併用による単一血清での風疹の診断の試み

佐藤 浩司 , 田島 孝壽 , 井上 栄

pp.457-461

はじめに

 風疹は軽症の小児感染症であるが,妊婦が罹患した場合に先天異常児を出産する危険性があるため,近年特に重要視されている.

 風疹ウイルス感染の血清学的検査法は1967年,Stewartら1)によって赤血球凝集抑制反応(HI)試験が発表されて以来,マイクロ化などの種々の改良が加えられてきた.さらに血清中の非特異赤血球凝集抑制物質(インヒビター)除去のためのカオリン処理もマイクロ化され2,3),費用,時間も節約されるようになった.最近は酵素免疫吸着測定法(ELISA)によるIgGおよびIgM抗体の分別測定法が開発されている.

発色基質S−2222を用いる血漿第VIII因子活性の新測定法

浅井 正樹 , 林 良子 , 大坪 盛夫 , 浅井 紀一 , 神谷 忠

pp.464-468

はじめに

 凝固第VIII因子活性(F.VIII:C)の測定は,従来,凝固一段法1,2),二段法3,4)があり,簡便さの点から前者が頻用されている.

 近年,凝固法に代わる発色あるいは蛍光合成ペプチド基質を用いる酵素学的分析法が次々に確立され,各種凝固因子や阻害因子の測定に利用されつつある5,6)

私のくふう

マイクロピペット用チップの洗浄法

高橋 豊三 , 大須賀 明子 , 奥田 研爾

pp.462-463

 近年,科学の発展に伴い微量化が進み,どこの実験室でもピペットマンを使用することが多くなってきた.使用済のチップをたくさん洗う場合,水に浮いてしまい,細い管の中に空気が入って洗剤によく漬からず,ゆすぐときも一本一本たいへんな作業である.そこで著者らはマウスの給水器を利用して,これらチップの簡単な洗浄法を考案したので,ここに紹介したいと思う.とても便利で簡単なので,一度試されたらよいと思う.

質疑応答

臨床化学 免疫阻害法と電気泳動法におけるCK(CPK)アイソザイム値の違い

Y生 , 鵜澤 龍一

pp.469-471

 〔問〕80歳女性,うつ病,うっ血性心不全にて入院の患者で,血清CKが270U/lと上昇した際に,CK-MBは免疫阻害法にて243U/l,電気泳動法にて4%(約10U/l)を示しました.GOT,LDHなどに異常は無く,ECGでも心筋梗塞は否定されました.4週後にCKが340U/lと再上昇し,免疫阻害法ではCK-MB340U/lを示し,電気泳動法ではCK-MBは0%で,電気泳動パターン上でCK-MMの陰極側にショルダーが認められました.なお,2回とも溶血血清ではありませんでした.この両方法によるCK-MB活性の違いはどのような原因によるのでしょうか.また,陰極側のショルダーはどのように解釈すべきでしょうか.ご教示ください.

血液 フローサイトメトリーと自動血球分類

S生 , 平澤 康

pp.471-472

 〔問〕フローサイトメトリーを応用する血球分類において,細胞の破壊産物,debrisなどは血小板と,また血小板の集塊は別な細胞にと分類される可能性があるのではないでしょうか.これらを防ぐ血液の前処理法をお教えください.

血液 抗凝固剤EDTA使用時の血小板凝集像

G生 , 田上 憲次郎

pp.472-474

 〔問〕抗凝固剤としてEDTA・2Kを用いて,機器測定(Ultra Flo100)で低値を示したものをFonio法でやり直したところ,血小板凝集像を見ることがあります.私どもの操作に何か異常があるのでしょうか.この原因についてご教示ください.

微生物 尿および泌尿生殖器材料から分離されたHaemophitus属菌の同定

S生 , 藪内 英子

pp.474-475

 〔問〕尿や膣分泌物などの検体から,衛生現象を示し,Haemophilus属と分類される菌が分離されます.Haemophilus属の同定はX・V因子要求性,CO2要求性,溶血性を中心に行われていますが,これらの検体から分離された菌株についてはどのような項目によって同定検査を進めるべきでしょうか.

臨床生理 キンドリング現象とは

T生 , 岡本 基 , 佐藤 光源

pp.476-477

 〔問〕実験的な脳波研究として,キンドリング現象というのはどんな現象でしょうか.また,その現象はどういう研究上の意味があるのでしょうか.

一般検査 髄液蛋白質の検査法

T生 , 濱口 勝彦 , 大野 良三

pp.477-479

 〔問〕髄液の蛋白質を総蛋白と分別してアルブミン,グロブリン別々に測るには,どの方法がもっとも簡単ですか.また,分別することの臨床的意義を教えてください.

一般検査 尿糖測定と尿保存法

M生 , 木庭 敏和 , 伊藤 機一

pp.479-480

 〔問〕蓄尿で糖の総量を測らねばならないときの保存剤として,適当なものを教えてください.

診断学 恙虫病の診断法;特に早期診断の重要性と方法

M生 , 須藤 恒久

pp.480-482

 〔問〕恙虫病の診断,特に早期診断における検査法についてご教示ください.

基本情報

臨床検査

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1367

印刷版ISSN 0485-1420

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59巻12号(2015年11月発行)

今月の特集1 ウイルス性肝炎をまとめて学ぶ
今月の特集2 腹部超音波を極める

59巻11号(2015年10月発行)

増刊号 ひとりでも困らない! 検査当直イエローページ

59巻10号(2015年10月発行)

今月の特集1 見逃してはならない寄生虫疾患
今月の特集2 MDS/MPNを知ろう

59巻9号(2015年9月発行)

今月の特集1 乳腺の臨床を支える超音波検査
今月の特集2 臨地実習で学生に何を与えることができるか

59巻8号(2015年8月発行)

今月の特集1 臨床検査の視点から科学する老化
今月の特集2 感染症サーベイランスの実際

59巻7号(2015年7月発行)

今月の特集1 検査と臨床のコラボで理解する腫瘍マーカー
今月の特集2 血液細胞形態判読の極意

59巻6号(2015年6月発行)

今月の特集1 日常検査としての心エコー
今月の特集2 健診・人間ドックと臨床検査

59巻5号(2015年5月発行)

今月の特集1 1滴で捉える病態
今月の特集2 乳癌病理診断の進歩

59巻4号(2015年4月発行)

今月の特集1 奥の深い高尿酸血症
今月の特集2 感染制御と連携—検査部門はどのようにかかわっていくべきか

59巻3号(2015年3月発行)

今月の特集1 検査システムの更新に備える
今月の特集2 夜勤で必要な輸血の知識

59巻2号(2015年2月発行)

今月の特集1 動脈硬化症の最先端
今月の特集2 血算値判読の極意

59巻1号(2015年1月発行)

今月の特集1 採血から分析前までのエッセンス
今月の特集2 新型インフルエンザへの対応—医療機関の新たな備え

58巻13号(2014年12月発行)

今月の特集1 検査でわかる!M蛋白血症と多発性骨髄腫
今月の特集2 とても怖い心臓病ACSの診断と治療

58巻12号(2014年11月発行)

今月の特集1 甲状腺疾患診断NOW
今月の特集2 ブラックボックス化からの脱却—臨床検査の可視化

58巻11号(2014年10月発行)

増刊号 微生物検査 イエローページ

58巻10号(2014年10月発行)

今月の特集1 血液培養検査を感染症診療に役立てる
今月の特集2 尿沈渣検査の新たな付加価値

58巻9号(2014年9月発行)

今月の特集1 関節リウマチ診療の変化に対応する
今月の特集2 てんかんと臨床検査のかかわり

58巻8号(2014年8月発行)

今月の特集1 個別化医療を担う―コンパニオン診断
今月の特集2 血栓症時代の検査

58巻7号(2014年7月発行)

今月の特集1 電解質,酸塩基平衡検査を苦手にしない
今月の特集2 夏に知っておきたい細菌性胃腸炎

58巻6号(2014年6月発行)

今月の特集1 液状化検体細胞診(LBC)にはどんなメリットがあるか
今月の特集2 生理機能検査からみえる糖尿病合併症

58巻5号(2014年5月発行)

今月の特集1 最新の輸血検査
今月の特集2 改めて,精度管理を考える

58巻4号(2014年4月発行)

今月の特集1 検査室間連携が高める臨床検査の付加価値
今月の特集2 話題の感染症2014

58巻3号(2014年3月発行)

今月の特集1 検査で切り込む溶血性貧血
今月の特集2 知っておくべき睡眠呼吸障害のあれこれ

58巻2号(2014年2月発行)

今月の特集1 JSCC勧告法は磐石か?―課題と展望
今月の特集2 Ⅰ型アレルギーを究める

58巻1号(2014年1月発行)

今月の特集1 診療ガイドラインに活用される臨床検査
今月の特集2 深在性真菌症を学ぶ

57巻13号(2013年12月発行)

今月の特集1 病理組織・細胞診検査の精度管理
今月の特集2 目でみる悪性リンパ腫の骨髄病変

57巻12号(2013年11月発行)

今月の特集1 前立腺癌マーカー
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査②

57巻11号(2013年10月発行)

特集 はじめよう,検査説明

57巻10号(2013年10月発行)

今月の特集1 神経領域の生理機能検査の現状と新たな展開
今月の特集2 Clostridium difficile感染症

57巻9号(2013年9月発行)

今月の特集1 肺癌診断update
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査①

57巻8号(2013年8月発行)

今月の特集1 特定健診項目の標準化と今後の展開
今月の特集2 輸血関連副作用

57巻7号(2013年7月発行)

今月の特集1 遺伝子関連検査の標準化に向けて
今月の特集2 感染症と発癌

57巻6号(2013年6月発行)

今月の特集1 尿バイオマーカー
今月の特集2 連続モニタリング検査

57巻5号(2013年5月発行)

今月の特集1 実践EBLM―検査値を活かす
今月の特集2 ADAMTS13と臨床検査

57巻4号(2013年4月発行)

今月の特集1 次世代の微生物検査
今月の特集2 非アルコール性脂肪性肝疾患

57巻3号(2013年3月発行)

今月の特集1 分子病理診断の進歩
今月の特集2 血管炎症候群

57巻2号(2013年2月発行)

今月の主題1 血管超音波検査
今月の主題2 血液形態検査の標準化

57巻1号(2013年1月発行)

今月の主題1 臨床検査の展望
今月の主題2 ウイルス性胃腸炎

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