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文献詳細

雑誌文献

臨床検査29巻7号

1985年07月発行

文献概要

今月の主題 悪性リンパ腫 技術解説

ATLA抗体の検査

著者: 今井浄子1

所属機関: 1京都大学ウイルス研究所附属ウイルス診断研究施設

ページ範囲:P.759 - P.763

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 成人T細胞白血病は,日本の限られた地域に多発するきわめて予後の悪い白血病である.この病因に一種のレトロウイルス(ATLウイルス)が関係していることが証明されてから,まだ日は浅い.しかし,ヒトの癌と直接的なかかわり合いを持つウイルスだけに,その研究は急速に発展した.特にこのウイルスの疫学的特異性や輸血による伝播が報告されて以来,ATLウイルスに対する抗体のスクリーニングが問題となり,血清学的検査法は,実験室のみならず企業レベルで開発されている.これらの検査法のうち,ルーチンに用いられうる方法として,間接蛍光抗体法,酵素抗体法,凝集法について解説し,抗体の臨床的意義についても触れる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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