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今月の主題 悪性リンパ腫 検査と疾患—その動きと考え方・102
高月病
著者: 真田功1 高月清1
所属機関: 1熊本大学医学部第2内科
ページ範囲:P.787 - P.792
文献購入ページに移動はじめに
多発性神経炎,内分泌症状を伴うplasma celldyscrasiaは,別名高月病とも呼ばれ1),その本邦第一例目は,1968年京都大学第2内科深瀬らによる「多発性神経炎,内分泌症状を伴う腹部の孤立性形質細胞腫」を呈した36歳女性例2)の報告である.以後,類似症例の報告が相次ぎ,著者は,1973年第35回日本血液学会総会において自験例と報告例とを比較検討し,「多発性神経炎,内分泌症状を伴うplasma cell dyscrasia」は一つの症候群として把握すべきだと提唱した.この症候群の報告は現在まで100例を越えているが,いまだにその多彩な症状の発現機序についての解明はなされていない.この症候群は日本に多く発見され,諸外国にて報告されている類似症例とは,症状に微妙な差異が存するとされている.
本稿では,1968年から1982年まで報告された109症例について本症候群の特徴を概説し,実例を提示して,診断に当たって必要な理学的所見や検査成績について解説を試みる.
多発性神経炎,内分泌症状を伴うplasma celldyscrasiaは,別名高月病とも呼ばれ1),その本邦第一例目は,1968年京都大学第2内科深瀬らによる「多発性神経炎,内分泌症状を伴う腹部の孤立性形質細胞腫」を呈した36歳女性例2)の報告である.以後,類似症例の報告が相次ぎ,著者は,1973年第35回日本血液学会総会において自験例と報告例とを比較検討し,「多発性神経炎,内分泌症状を伴うplasma cell dyscrasia」は一つの症候群として把握すべきだと提唱した.この症候群の報告は現在まで100例を越えているが,いまだにその多彩な症状の発現機序についての解明はなされていない.この症候群は日本に多く発見され,諸外国にて報告されている類似症例とは,症状に微妙な差異が存するとされている.
本稿では,1968年から1982年まで報告された109症例について本症候群の特徴を概説し,実例を提示して,診断に当たって必要な理学的所見や検査成績について解説を試みる.
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