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文献詳細

雑誌文献

臨床検査29巻8号

1985年08月発行

文献概要

今月の主題 移植 技術解説

移植片拒絶反応の組織学的変化

著者: 石倉浩1 名取孝1 相沢幹1

所属機関: 1北海道大学医学部病理学第一講座

ページ範囲:P.861 - P.868

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 移植片拒絶の機序の研究において,拒絶片の組織学的変化を追求することは従来より行われてきた一般的な方法である.それは光顕・電顕を用いて行われ,移植免疫反応の理解に大きく貢献してきたが,特に浸潤細胞の機能についてはまったく推測の域を出ないものであった.近年,移植抗原系の構造・機能の解明,およびリンパ球表面抗原系の解明が相次いで発展し,組織切片上でのそれらの抗原の局在の検討が可能になった.特定の機能を有する細胞の拒絶片局所への浸潤を明確に把握できるようになったのである.これには,主要組織適合抗原系の解明が十分に進んだ純系動物,およびモノクローナル抗体の開発が必要な条件であった.本稿では,純系ラットを用いた実験的腎移植の系を用い,拒絶片局所での浸潤細胞の同定,およびそれより得られる移植片拒絶反応の機序に対する見解について概説しようと思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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