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これからの臨床検査の動向・2
輸血検査
著者: 安田純一1 吉原なみ子2 小室勝利2
所属機関: 1前国立予防衛生研究所血液製剤部 2国立予防衛生研究所血液製剤部
ページ範囲:P.925 - P.930
文献購入ページに移動輸血とは本来,患者体内に不足している血液ないしその構成成分を体外から補給する補充療法である.その際,すべての成分を平等に補給せねばならない場合はまれであって,全血輸血にしても,その過半数は赤血球の補給が目的であった.血液成分の分離が容易になり,さらに各種の血漿蛋白が製剤化されている現在では,患者ごとに,あるいは1回ごとに,必要とする成分を必量な量だけ組み合わせて輸注するという,いわばオーダーメイドの療法への転換が予想される.それに伴って,血液センターと病院輸血部で行われる検査の種類と内容も変貌するであろう.
そこで,広義の輸血検査を,患者(recipient)側,供血者(donor)側および成分または製剤側に大別して,将来への展望を述べる.
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