icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査3巻1号

1959年01月発行

文献概要

座談会

熱源について(その1)

著者: 藤原亀久雄1 田原泰助1 松田惣七2 井上健義3 松村義寛4 松橋直5 天木一太6 高橋昭三7 樫田良精5

所属機関: 1東京瓦斯株式会社 2東京電子株式会社営業部奉仕課使用合理化係 3東京石油瓦斯株式会社 4東京女子医科大学 5東京大学 6日本大学 7東京大学医学部細菌学教室

ページ範囲:P.34 - P.42

文献購入ページに移動
 樫田 今日のテーマは,臨床検査に必要欠くべからざる熱源の問題,これについてのいろいろの困る問題とか,常識的に知つていなければいけない問題とかについて東京電力の松田さん,東京ガスの藤原さん,田原さん,東京石油ガスの井上さんにお忙しいところをお出いただきまして,いろいろ教えて頂きたいという試みでございます。
 われわれの病院或は医科大学というような所では,普通の講義だけする学校に比べていろいろの実験を行いますので,光熱費というものが非常に予算面を大きく占めております。これを無駄なく有効に使うということは,これに携わる者が絶えず念頭におかなければならない問題だと思うのであります。いざとなつてみると,こういう熱効率をいかに有効に使うか,というようなことは,なかなか素人の者には分り難いことであるし,或は知らされておりません。そういうようなことでわれわれはいろいろの知識を得たい,というわけでございます。先ず最初にどんなものを使つているかということを御披露しましようか。私は東大におりますので,東大の方を申し上げます。水道というものは沢山使つても,割合安いものです。ところがガス,電気になりますと,かなりの大消費者らしいのでございまして,ガスは化学の実験等で化学薬品を温めたり,或はお湯の中に試験管を漬ける,ウオーターバスを使う血清学では毎日使つております。試験管が一度に何百本も入るような,小さな風呂桶みたいなものの中に入れるわけです。これは温度調節をうまくするというために電気でやる場合が多い。ガスではなかなか微妙な調節が出来にくいということもあるわけです。細かいことは後で御専門の先生から話して頂きますが,その他細菌の関係では黴菌のコロニーと言いますか,黴菌の小さいかたまり集落をとったり,植えたりする時に,小さなカギみたいなものが柄の先に一ついておるもので移して,或は試験管の口を消毒したりする時に,必ずガスバーナーで熱消毒するわけです。そういうように所謂実験的と言いますか,検査物を扱う時にいろいろの熱源を使うこともありますし,又仕事が動いて行くため,照明等も検査室というものが多く地下室とか,一階とか,少し暗いような所におかれておるのが多いので,1日中電気をつけるということもあるし,殺菌灯なんかを使っている。それからいろいろのモーターを動かす,熱源と言えませんけれども,電気動力源でいろんな器械を使っております。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?