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文献詳細

雑誌文献

臨床検査3巻6号

1959年06月発行

文献概要

技術解説

濾紙の種類と使い方(7)

著者: 及川五郎1

所属機関: 1東洋濾紙KK

ページ範囲:P.319 - P.325

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I.メンブランブイルター(ミリポーアフイルター)の性質及び用法
 原語(membrane filter, Millipore filter)の発音のまま呼ぶ方が普偏性もあり,感じもよいが片仮名文字を嫌う人の為には古くから使われて居る濾膜という訳がある。昔は限外濾紙(ultrafilter),近年は分子濾紙(Molecular filter)などと呼ばれるものもこの別名である。
 細菌の濾過用としてばかりでなく,微量化学(Micro chemical),微量物理(Micro physi-cal)的分野即ち水の分析,海水のプランクトン,エーロゾルの化学分析,衛生工学,放射線化学の広い用途に使われ初めてから近代の化学常識としてもこれらの濾紙の実体把握が要求されるようになつた。ミリポーアフイルター会社の型録第1頁に"近代の実験科学の基礎をなすもの,相結ばれてコンビとなる最も有効適切な技術,それは電子顕微鏡とメンブランフイルターである"と誇称せるはいささか云い過ぎであるかも知れない。順を追つて検討を加えて見る。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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