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文献詳細

雑誌文献

臨床検査3巻7号

1959年07月発行

文献概要

技術解説

コレステロールの測定について

著者: 茂手木皓喜1 村瀬昭代1

所属機関: 1東大病院中央検査部生化学検査室

ページ範囲:P.382 - P.389

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 コレステロールの測定については古くから多数の人々により迅速,正確,簡単な定量法が研究されてきた。例えば血清からの抽出にしても,クロロホルム,アルコール,アセトン・アルコール,エーテル・アルコールなど方法によつて異なつた溶媒が用いられる。またコレステロール測定に,ジギトニンがステリンと特異的に結合5)して不溶解性のジギトニドとして沈殿することを利用したものは特に多いがこの中にも,例えばジギトニドを重量法により測定する方法6)7)8)9),Ag2Cr2O7で酸化し,残つたK2Cr2O7をチオ硫酸ソーダを用いて沃度法で滴定する方法10),ジギトニドを均一な懸濁液としてその濁度を測定する方法11)12),ジギトニンがpentasaccharideであることを利用し,これをHagedorn-Jensen13)法またはAn-thron14)15)で測定する方法,または発色試薬で発色させて肉眼や比色計で測定する方法などさまざまである。その他Schmidt-ThomeやHinberg16)17)等が行なつたジギトニンの溶血作用を利用した赤血球浮遊液による滴定法もある。
 終末点の測定には,無水酢酸と硫酸によるLie-bermann-Burchard反応で発色させる方法がありこの改良法も数限りない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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