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文献詳細

雑誌文献

臨床検査30巻11号

1986年11月発行

文献概要

わだい

モノリシリックLSI

著者: 松尾正之1

所属機関: 1東北大学工学部電子工学科

ページ範囲:P.1188 - P.1188

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 モノリシックとは,「mono」(単一の),「litho」(石),つまり<一つの石で作られた>という意味の形容詞である.モノリシックICは図に示すように,(a)のウェーハ(wafer)と呼ばれる半導体(主としてシリコン)単結晶板の表面(深さ方向でたかだか10μm以内)に格子状に規則正しく配列して作られた回路を,(b)のように数百個のチップ(tip)と呼ばれる小片に一つ一つ切り離し,(c)のようなパッケージに納めた構造になっている.ICはホトリゾグラフィーの技術によってパターンを形成し,微量の不純物(ホウ素,リンなど)をウェーハ中に拡散させることによって,トランジスタ・ダイオード・抵抗などを形成し,これを相互に蒸着金属薄膜で接続して回路を形成したものである.多量生産が可能なため安価で,かつ極めて信頼性が高い.
 IC技術はμmの桁の微細加工技術であり,その加工技術の進歩とともにチップ当たり集積化される素子数は極めて多くなった.素子数にして1,000,ゲートにして100以上のICをLSI (large scale integration),または大型集積回路という.なおゲートとは,論理和,論理積などの論理演算を行う電子計算機の基本構成回路をいう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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