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文献概要
特集 先端技術と臨床検査 Ⅰ画像診断
3MRIの臨床展望
著者: 宮坂和男1 入江五朗1
所属機関: 1北海道大学医学部放射線医学教室
ページ範囲:P.1189 - P.1197
文献購入ページに移動●MRIの特徴
磁気共鳴画像法(magnetic resonance imaging;MRI)は,静磁場中に置かれた原子核が特定周波数の電磁波エネルギーを共鳴吸収し(核磁気共鳴現象;nuclear magnetic resonance:NMR),次いで,放出した電磁波を体外測定して,その強度,減衰時間(緩和時間)をもとに画像再構成するものである.
X線CTが組織のX線吸収値差を画像上の濃淡として表現しているのに対し,MRIは原子核密度(現在はもっぱら水素プロトン〔陽子〕)とその環境,すなわち縦緩和時間(T1),横緩和時間(T2)などの差異を画像上の濃淡として表現しているのである.しばしばこれに血流の要素が加わる.このようにMRIのもつ意味は多彩であり,X線CTとはまったく異なった現象を見ているのであり,使いようによっては大きな可能性をもっている.
磁気共鳴画像法(magnetic resonance imaging;MRI)は,静磁場中に置かれた原子核が特定周波数の電磁波エネルギーを共鳴吸収し(核磁気共鳴現象;nuclear magnetic resonance:NMR),次いで,放出した電磁波を体外測定して,その強度,減衰時間(緩和時間)をもとに画像再構成するものである.
X線CTが組織のX線吸収値差を画像上の濃淡として表現しているのに対し,MRIは原子核密度(現在はもっぱら水素プロトン〔陽子〕)とその環境,すなわち縦緩和時間(T1),横緩和時間(T2)などの差異を画像上の濃淡として表現しているのである.しばしばこれに血流の要素が加わる.このようにMRIのもつ意味は多彩であり,X線CTとはまったく異なった現象を見ているのであり,使いようによっては大きな可能性をもっている.
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