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わだい
DNAコロニーハイブリダィゼーション法による毒素遺伝子の検出
著者: 西渕光昭1
所属機関: 1大阪大学微生物病研究所
ページ範囲:P.1207 - P.1207
文献購入ページに移動 細菌が毒素を産生するか否かを試験するには,産生された毒素をバイオアッセイもしくは免疫学的手法で検出する従来の方法のほかに,最近では毒素をコードしている遺伝子を検出する方法が試みられている.ニトロセルロース膜,ナイロン膜,または濾紙上に,発育したコロニーを処理して菌のDNAを露出させた後,固定し,コロニーブロットとする.これをラベルしたDNAプローブと反応させて試験コロニー中に目的とする遺伝子が存在するか否かを調べるもので,DNAコロニーハイブリダイゼーション法と呼ばれる.
通常,プローブとして使用する毒素遺伝子はプラスミド中に保持されている(宿主中で自然にプラスミド中に存在する場合と,クローニングの結果ベクタープラスミド中に人為的に組み込まれた場合とがある).時にはこのプラスミド全体をラベルしてDNAプローブとして使うことがある.この場合,対象とする毒素遺伝子を含め,プラスミド中のその他の遺伝子も同時にプローブとして反応させていることになるので,陽性反応が検出されても必ずしも目的とする遺伝子との反応とはいいきれない.そこで特定の遺伝子のみによるハイブリダイゼーション反応を検出するために,対象とする遺伝子部分のみを制限酵素を使って切り出し,DNAプローブとして使うことが一般化している.その場合には,反応は検出しようとする遺伝子に特異的であるといえる.
通常,プローブとして使用する毒素遺伝子はプラスミド中に保持されている(宿主中で自然にプラスミド中に存在する場合と,クローニングの結果ベクタープラスミド中に人為的に組み込まれた場合とがある).時にはこのプラスミド全体をラベルしてDNAプローブとして使うことがある.この場合,対象とする毒素遺伝子を含め,プラスミド中のその他の遺伝子も同時にプローブとして反応させていることになるので,陽性反応が検出されても必ずしも目的とする遺伝子との反応とはいいきれない.そこで特定の遺伝子のみによるハイブリダイゼーション反応を検出するために,対象とする遺伝子部分のみを制限酵素を使って切り出し,DNAプローブとして使うことが一般化している.その場合には,反応は検出しようとする遺伝子に特異的であるといえる.
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