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文献詳細

雑誌文献

臨床検査30巻11号

1986年11月発行

文献概要

わだい

EIAはどこまで微量を測れるか

著者: 石川榮治1

所属機関: 1宮崎医科大学生化学教室

ページ範囲:P.1302 - P.1302

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 酵素免疫測定法の感度がどこまで高くなるかという問題は,一概には論じられない.
 その理由を,まずハプテンと高分子多価抗原とに分けて考えるのが適当であろう.ハプテンの測定は競争結合法によってのみ測定可能であり,高分子は競争結合法によっても測定できるが,非競争法,ことにサンドイッチ測定法により測定できるからである.次に,競争結合法による場合も,二つに分けて考えることが必要である.つまり,均一系と不均一系とである.均一系ではいわゆるB/F分離を行わないが,後者ではB/F分離を行う.B/F分離を行う不均一系競争結合法では,ハプテンは通常1fmol前後を測定することができる.感度が低いときは10fmol,高いときは0.1fmolの測定が可能となる.均一系ではB/F分離を行わないので簡便になる代わりに,また免疫反応の時間を短縮して迅速化する代わりに,不均一系に比べて1桁ないし2桁感度が低下する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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