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文献詳細

雑誌文献

臨床検査30巻11号

1986年11月発行

文献概要

特集 先端技術と臨床検査 Ⅳ遺伝子工学

4遺伝子の多型性(ポリモルフィズム)と疾患

著者: 井川洋二1

所属機関: 1理化学研究所ライフサイエンス筑波研究センター分子腫瘍学研究室

ページ範囲:P.1303 - P.1308

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●DNAの構造解明と医学への応用
 ヒトの体は約60兆個の細胞から成り,個々の細胞には核という部分があって,この中の染色体は,約40万個の遺伝子を持っていて,その1〜2%を働かせて,それぞれの機能を分担している.
 遺伝子の本態はDNAという化学物質であって,これはリン酸と糖(五炭糖)が交互に連結した紐が二本螺線状に走行していて,糖の部分に2種の塩基(アデニン(A)とチミン(T)かグアニン(G)とシトシン(C))が橋桁としてかかっており,これらの塩基対が,細胞の機能を担う蛋白を作る<遺伝暗号>となっている.すなわちDNAの塩基対にはA-T, T-A, G-C, C-Gの4種類しかなく,生きとし生きるものすべてこの暗号の組み合わせを使って生命機能を発揮している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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