文献詳細
文献概要
わだい
生体ポリアニオンセンサー
著者: 梅澤喜夫1
所属機関: 1北海道大学理学部
ページ範囲:P.1331 - P.1331
文献購入ページに移動 種々のイオン種の有機ホスト分子への結合および認識は,生体系においてもたいへん重要になっている.今までのモデル研究は主として陽イオンの認識に注がれており,クラウンエーテルなど合成ホスト化合物により行われている.最近,ある種の大環状ポリアミンが生体ポリアニオン,例えばATP4—,ADP3—,AMP2—,ポリカルボン酸イオンなどに対し,受容体のように振る舞うことが見いだされている.
最近われわれは大環状ポリアミン,1,4,7,10,13—ペンタアゾシクロヘキサデカン(16aneN5と略記される)にヘキサデシル基(—C16H33)を導入して脂溶性としたものを用いた新しい液膜型陰イオンセンサーを試作し,種々の陰イオンに対する応答性の検討を行った.16aneN5の構造は図1のようで,これをフタル酸ジオチル(DOP),またはο—ニトロフェニルオクチルエーテル(ο—NPOE)に溶解させ,ポリ塩化ビニル(PVC)に含浸させたものを感応膜とした.作製した液膜型イオンセンサーの構成を下に示す.
最近われわれは大環状ポリアミン,1,4,7,10,13—ペンタアゾシクロヘキサデカン(16aneN5と略記される)にヘキサデシル基(—C16H33)を導入して脂溶性としたものを用いた新しい液膜型陰イオンセンサーを試作し,種々の陰イオンに対する応答性の検討を行った.16aneN5の構造は図1のようで,これをフタル酸ジオチル(DOP),またはο—ニトロフェニルオクチルエーテル(ο—NPOE)に溶解させ,ポリ塩化ビニル(PVC)に含浸させたものを感応膜とした.作製した液膜型イオンセンサーの構成を下に示す.
掲載誌情報