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文献詳細

雑誌文献

臨床検査30巻11号

1986年11月発行

文献概要

特集 先端技術と臨床検査 Ⅴ生体機能と測定技術

5胎児情報

著者: 坂元正一1 井口佳代2 高木耕一郎1 中林正雄1 武田佳彦2

所属機関: 1東京女子医科大学母子総合医療センター 2東京女子医科産婦人科

ページ範囲:P.1332 - P.1336

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●はじめに
 胎児は,子宮内という外界から隔絶された環境の中で,胎盤を介して母体と物質交換を営みつつ,受精後266日間という短い期間に胎外生活を可能とする諸機能を獲得し,分娩という大きなストレスを経験した後に出生に至る.胎児がwell-beingな状態にあるかどうかを判定するには,胎児から直接情報を得ることが望ましいが,前述のように胎児は子宮内にあるという特殊性から,ほとんどの胎児情報は母体を介して間接的手段によって得られ,また発達期にある胎児に対し侵襲を与えるような手段は好ましくないことから,胎児医学の発展には大きな障壁があった.
 近年,超音波医学の目覚ましい発展を中心として,胎児に侵襲を与えることなく多くの胎児情報を得ることの可能な検査法が出現し,周産期医学はそれらにより長足の進歩を遂げたといっても過言ではない.そこで本稿では,MEを中心とした胎児情報について概略解説を加え,最近のトピックスにも言及したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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