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文献詳細

雑誌文献

臨床検査30巻11号

1986年11月発行

文献概要

特集 先端技術と臨床検査 Ⅹ微生物

1微生物同定検査法の新しい試み—4毒素および特異代謝産物の免疫学的微量定量法への応用

著者: 本田武司1

所属機関: 1大阪大学微生物病研究所細菌血清学部門

ページ範囲:P.1436 - P.1440

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●はじめに
 微生物検査における一つの大きな問題は,検査室から臨床医が利用しうる情報を入手できるまでに長時間が必要なことである.したがって,現行の分離・同定法である形態・染色性検査,培養性状検査,生化学的検査などの改善・迅速化とともに,まったく別の観点から細菌同定における迅速化の可能性を今後さらに迫求してゆく必要がある.
 その一つの方向は,免疫学的手法を導入することである.これは,細菌の持つ特異物質あるいは菌体外に産生される特異物質の免疫学的特異性を利用して,それぞれの物質を検出することにより原因細菌を同定しようとするものである.この面での多くの努力は,まず細菌感染症の発症機構と直接関連性のある毒素の免疫学的検出法に向けられた.しかし,起病菌の同定のためには,毒素でなくてもその菌に特異的な物質であるなら,その物質を検出することより菌種が特定できるはずである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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