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文献概要
追悼
故樫田良精先生を偲んで
著者: 山中學1
所属機関: 1東大病院中央検査部本誌編集主幹
ページ範囲:P.392 - P.392
文献購入ページに移動 1月中旬,樫田記念賞の授賞式の日時について,樫田先生のご都合をうかがった松本技師長からは,お元気なお声でした,3月か4月にとのことでしたとの返事があったが,とうとう先生にその日を決めて頂くことはできなくなってしまった.
先生は東大病院の中央検査部をはじめとした,中央診療施設の生みの親である.昭和30年に開設された臨床検査部は,国立大学病院におけるはじめての組織的な検査部として高く評価され,その後の国立大学検査部のモデルとなったことは周知の事実である.そして昭和37年,全国国立大学病院中央検査部会議をつくられ,文部省の担当官を招いて,創設期の検査部の諸問題を討議し,検査部の育成と発展の基礎をつくられた.この会議は既に32回を重ね,中央診療施設の各部門会議の中で,もっとも古いものとなった.この成果は,検査部専任教授の配置となり,さらには臨床検査医学講座の設置へと発展していった.これらの実現には,樫田先生の全国的な組織作りと,会議運営の妙によるところが大きかったことを忘れてはならない.
先生は東大病院の中央検査部をはじめとした,中央診療施設の生みの親である.昭和30年に開設された臨床検査部は,国立大学病院におけるはじめての組織的な検査部として高く評価され,その後の国立大学検査部のモデルとなったことは周知の事実である.そして昭和37年,全国国立大学病院中央検査部会議をつくられ,文部省の担当官を招いて,創設期の検査部の諸問題を討議し,検査部の育成と発展の基礎をつくられた.この会議は既に32回を重ね,中央診療施設の各部門会議の中で,もっとも古いものとなった.この成果は,検査部専任教授の配置となり,さらには臨床検査医学講座の設置へと発展していった.これらの実現には,樫田先生の全国的な組織作りと,会議運営の妙によるところが大きかったことを忘れてはならない.
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