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雑誌目次

雑誌文献

臨床検査30巻9号

1986年09月発行

雑誌目次

今月の主題 唾液と汗

カラーグラフ

唾液腺,汗腺の腫瘍

福田 芳郎 , 高木 由紀

pp.928-930

1.唾液腺腫瘍

 唾液腺には,左右の耳下腺と顎下腺および舌下腺より成る大唾液腺と,口腔周囲に広く数多く分布する同様の構造と機能を持つ小さな小唾液腺とがある,組織学的には,分枝管状胞状腺であって,腺房細胞は漿液性腺と粘液腺とより成っていて,腺房より介在部→線条部導管と続き,さらに小葉間導管に集まって口腔内に開口する.腫瘍について,WHO (1972)分類があり,表1のごとくである.

 腫瘍の発生頻度は耳下腺に多く,病理組織学的には,多形腺腫(いわゆる混合腫瘍)が高頻度にみられ,良性腫瘍ではあるが再発することもあり,また悪性化することもある.

技術解説

汗の採取法と取り扱い

国友 一史 , 川人 幹也 , 古味 信彦

pp.931-936

 発汗試験による汗の採取,電解質の測定はcystic fibrosisの診断に不可欠である.通常Gibson and Cookeの定量的汗試験(quantitative pilocarpine iontophoresis;QPIT)が行われるが,そのほかにも塩素電極法や伝導法が開発されている.最近ではより簡便な試験紙法も開発され,欧米では臨床的なスクリーニング法として使用されている.健常人における汗C1濃度は20〜40 mEq/l程度であり,60mEq/l以上は異常と判定する.わが国にはcystic fibrosis症例は少なく,汗試験施行の機会も少ないが,今後この方面の知見の進歩とともにcystic fibrosis症例の発見が増えることも考えられ,本試験の重要度も増してくるものと思われる.

唾液の採取法と取り扱い

久保木 芳徳 , 藤沢 隆一

pp.937-942

 唾液採取法としては個別唾液腺の唾液を採取する方法と,全唾液(混合唾液)を採取する方法とがある.診断的意義は変動要因の少ない前者のほうが大きいが,全唾液も口腔内環境を全体として評価するうえでは有意義である.個別唾液腺唾液の採取のためには,耳下腺用および顎舌下腺用にそれぞれデザインされたテフロン製採唾器を用いることができる.全唾液は,コットンロールを口腔内に含ませて吸収することによって採取できる.唾液組成は生理的変動が大きく,また採取時の刺激の種類によっても変動するので,なるべく同一条件下で採取する必要がある.

唾液の臨床化学

奥田 清

pp.943-951

 唾液を試料とする臨床化学検査の目的はおおむね三つの範疇に分けることができる.すなわち①唾液腺自体の機能を検査するため,②歯周疾患や歯の齲(う)蝕の予測,あるいは経過の観察のため口腔環境を把握しようとする検査,③従来の血液に代わって,無侵襲で,即時性の高い試料として生体内代謝動態のモニタリングに用いる検査,などである.①については,唾液腺で舎成され主としてエキソサイトーシスで分泌される成分をマーカーとすることが多く,③では血液中から限外濾過や拡散によって唾液へ移行する成分を利用することが多い.②では口腔の内外からの由来成分を考慮しなければならないため複雑である.いずれにしても,これらの検査の意義を十分理解するためには,唾液腺構造,および唾液の分泌機序についての基礎的な知識が必要であり,もちろん臨床的意義についての知識も要求される.

 このため本稿では,唾液腺の構造と機能,特に分泌機能についてその大略を述べた後,前述した唾液を用いる臨床化学検査について,三つの範疇のそれぞれに実例を挙げながら解説を加えてある.

唾液成分の遺伝的多型

池本 卯典

pp.952-960

 古い歴史を有する唾液中の血液型物質を指標としたいわゆる唾液の血液型,それに,唾液蛋白質,唾液酵素の遺伝的変異を含めて広義に唾液遺伝標識すなわち唾液型と呼びたい.唾液蛋白質や酵素にも遺伝的変異の存在することが証明されてから10年余,その間に10数種類の唾液型は開発され,赤血球型,白血球型,血清蛋白質型,血球酵素型,血小板型などに次ぐ第6の遺伝標識としてようやく市民権を獲得しようとしている.唾液の採取は,採血のように施行者に資格を必要とせず,生体侵襲もなく,遺伝学的調査資料として絶好の試料である.また,最近は糖尿病,Sjörgren症候群などの患者唾液中にその疾患を反映する物質の分泌するなど,臨床病理学領域の検査対象として利用できる萌(きざし)もみられる.唾液型研究の進展とともに,今後こうした臨床応用でも活用されるよう,その発展を願ってやまない.

唾液中の薬物濃度の測定

西原 カズヨ

pp.961-970

 臨床における薬物濃度モニタリング(TDM)において唾液を用いる意義は次の二点がある.第一に,フェニトインなどでは唾液中濃度のほうが血漿中総濃度よりも容易に血漿中の蛋白質非結合形(free)濃度を推定できることから,薬物の効果を判断するのに便利である.第二に,唾液の採取は採血に比べて患者に苦痛を与えず,いつでもどこででも簡単に行える.

 反面,現在TDMが行われているすべての薬物が唾液中に排泄されるわけではなく,唾液中に排泄される薬物でも唾液中濃度/血漿中濃度(Cs/Ct)値に個人差があるもの,個人内でも採取ごとに唾液流量や唾液pHの変化などによってCs/Ct値に大きな差を生じるものがある.後者では唾液pHの測定が必須である.さらに唾液採取に当たっては,薬物の口内残留,種々の唾液分泌の促進方法,採取後の唾液pHの変化などによって正確な値が得られないことがある.

総説

分泌液の免疫グロブリン

小林 邦彦

pp.971-979

はじめに

 われわれの周りには無数の微生物や異物が存在し,つねにそれらの体内への侵入の危険にさらされている.われわれの身体の表面を覆っている皮膚や粘膜は,最初にこれらの微生物や異物と接触する組織である.粘膜は皮膚と異なり単層の粘膜上皮で覆われ,物理的に脆弱であるにもかかわらず異物や微生物の体内侵襲を防いでいる.この粘膜における生体防御のメカニズムの一つは,粘膜における外分泌液の分泌である.外分泌液は糖蛋白質であるムチンを多量に含んだ粘稠な液体で,これが粘膜上皮を覆うことで,物理的に異物と粘膜上皮との直接的な接触を防いでいる.また,この分泌液にはリゾチームやラクトフェリンなどの抗菌成分も含まれ,病原菌の増殖に抑制的に働いている.粘膜におけるこのような生体防御機構は非特異的な現象であるが,分泌液には抗体(免疫グロブリン)の関与する特異的な防御機構もある.ヒトの免疫グロブリン(immunoglobulin;Ig)はIgM,IgD,IgG,IgA,IgEの五種あり,血清ではそのIgの80%前後がIgGで占められるが,分泌液ではIgGはマイナーなIgで,代わりにIgAがメインのIgとして存在している.このことから,分泌液の存在する粘膜上では,このIgAが生体防御の第一線で働いていることを容易に想像させる.

検査と疾患—その動きと考え方・114

Cystic fibrosis

古味 信彦 , 国友 一史 , 川人 幹也

pp.981-987

はじめに

 Cystic fibrosis (嚢胞性線維症)とはどのような疾患であるのか,臨床経験に基づいて疾患の概念や知識を十分備えた学者はわが国には少ない.cystic fibrosisとはどのような疾患かを最初に説明し,診断確定に必要な検査を中心に述べることにする.

座談会

唾液,汗などによる臨床検査の将来

奥田 清 , 大久保 昭行 , 菊地 眞 , 高原 喜八郎

pp.988-996

 血液を検体とする臨床検査は今でもなお主流であり,今後もリファレンスとしての立場を維持してゆくであろう.一方成人病予防のホームモニタリング,健康度チェック,TDMなど,あるいは緊急時のスクリーニングとして唾液や汗などを試料とする検査やモニタリングの志向が高まってきた.今回はこの方面にスポットを当てたい.

シリーズ・生体蛋白質の検査法・9

蛍光法による微量定量

木下 俊夫

pp.999-1004

はじめに

 蛋白質は,種類が異なれば,その化学構造も著しく異なる.例えば,血清アルブミンとヒストンとは,まったく別の化合物と言っても過言ではない.したがって,どの蛋白質にも共通な構造に基づく反応を,分析に利用する必要がある1,2)

 蛋白質に共通な構造と言えば,N—末端のアミノ基やペプチド結合などが挙げられる.しかし,このような構造は,生体成分中で蛋白質と共存するペプチドやアミノ酸とも共通なので,ゲル濾過法などで蛋白質を低分子化合物と分離しておいてから分析する必要がある.

シリーズ・超音波診断・9

膵臓

木本 英三

pp.1006-1009

 膵臓の超音波像を読影するに際しては,実質像(形・大きさ・境界の性状.内部エコーの輝度と配列)と膵管像(拡張の有無・辺縁の性状)の二点に着目し,それらの所見を総合して判定していく.

 正常膵(図1)はおたまじゃくし様の形状で,内部のエコーは規則的な配列を示す.主膵管径は2mmまでで,辺縁平滑である.大きさは頭部で,前後径30mm以上あれば病的腫大と言える.急性膵炎ではガスに妨害されることは多いが,膵腫大(図2では頭部で40mm),周囲浸出液,仮性嚢胞形成(図3)が見られ,経過とともに変化していく.慢性膵炎の急性憎悪でも嚢胞が形成されることはあり,膿瘍化すると(図4)壁は不整に肥厚し,中隔様の像,debrisも出現する.慢性膵炎の特徴的な所見としては,膵管の広狭不整な拡張(図5),膵管内(図6)や実質内の膵石エコーが挙げられる.膵石は大きいものではstrong echoとその後方の音響陰影(acoustic shadow;AS)とが明瞭であるが,小さい膵石になるとASが不明瞭となりやすい.特に静止画像にするとわかりにくいので,リアルタイムに種々方向を変えて確認する.蛋白栓(protein plug)は超音波像として捉えられることはまれであるが,図7のようにあたかも膵管内の腫瘍のように描出されたり,実質内のムラとして認識されたりする.

シリーズ・微量元素の検出法・3

金属キレートによる微量元素分析

内海 昭

pp.1011-1015

1.はじめに

 ナトリウム(Na),カリウム(K),カルシウム(Ca),鉄(Fe)などはスポーツドリンク,健康食品,栄養剤,金属薬剤としてよく知られている無機質であるが,同じ無機質でも,亜鉛(Zn),銅(Cu),セレン(Se),ヒ素(As)などと言うと,何か物騒で,まるで栄養とは関係のない元素のように思われていたが実は鉄と同じように,生体にはきわめて微量しか存在しないにもかかわらず,体の発育,生命の維持,機能発現に欠かすことができない必須元素であることが証明されたのである.しかし,亜鉛も銅も食品に広く存在するためその欠乏症が起こるとは思われていなかった.ところが最近,ミネラル無添加の粉ミルク調乳児や長期入院患者(静脈栄養)などで欠乏症が起こるという報告が相次ぎ,今日では粉ミルクにCu 0.37mg, Zn 2.9mg程度の添加が義務づけられるに至った.また,これらのミネラルはビタミンと同様に生体の代謝を円滑にする働きを持つことが知られ,新しい栄養剤の開発あるいは疾病の治療効果などの観点から注目されるようになってきた.

 このように生体内での微量無機元素の機能や役割に関する研究は,微量分析法の進歩とともに発展してきたと言っても過言ではない.

研究

ヤマカガシ(Rhabdophis tigrinus)咬傷後の脳出血による死亡例

村瀬 久 , 長谷川 洋治 , 小川 弘俊

pp.1017-1020

 わが国に生息する毒蛇の中で,コブラ科(Elapidae)に属するヒヤン,イワサキワモンベニヘビ,エラブウミヘビなど,ウミヘビ科(Hydrophiidae)に属するマダラウミヘビなどの毒蛇は運動神経を麻痺させる神経毒を,クサリヘビ科(Viperidae)に属するハブやマムシは出血を招く出血毒を有することが知られている1)

 ヤマカガシはこれまで無毒であるとの考えが一般的で,わが国内陸部の平地に広く生息し,水田や河川などに餌(えさ)のカエルなどを求めて出没するため,普段よく見かけるヘビであり,俗名アズキヘビと呼んでいる地方もある.

資料

3,3',5,5'-テトラメチルベンジジンによるペルオキシダーゼ染色法

小穴 こず枝 , 野本 昭三

pp.1021-1024

はじめに

 急性白血病の鑑別診断のうえで血液塗抹標本のペルオキシダーゼ(以下,PODと略す)染色は,欠くことのできない検査の一つとして古くから用いられている.このPOD染色には,従来ベンジジンが色原体として利用されてきたが,ベンジジンに発癌性のあることが指摘され,すでに発売および使用が禁止されているため,ベンジジンに代わるものとしてジアミノベンジジン1),4-クロロー1-ナフトール2),3-アミノー9-エチルカルバゾール3)などの利用が報告されている.また,最近,国際血液標準化委員会により標準法が設定された4)

 筆者らは,発癌性がないと認められている3,3',5,5'-テトラメチルベンジジン(以下,TMBと略す)5)をPOD染色に応用することを検討し,鮮明な青色陽性顆粒を得ることを認め,すでに報告した6,7).しかしその後,染色に用いる試薬のうちリン酸緩衝液を新しいロットナンバーのもので調整した時点からまったく陽性顆粒が得られなくなり,また,数施設から筆者らの処方と操作で染色を行ってもPOD陽性顆粒が得られないという問い合わせもあって,その原因解明の責任を強く感じさせられることになった.

試験管固相サンドイッチRIA法によるTSH測定法の検討

中島 公雄 , 松井 順子 , 中川 富恵 , 関口 昌之

pp.1025-1028

はじめに

 血中TSHの測定は甲状腺疾患の診断,治療に重要で,RIA法およびEIA法を用いて広く行われている.しかし,従来の測定法の測定感度では健常者と甲状腺機能亢進症との区別は困難であり,より高感度な測定法の開発が望まれていた.今回,われわれが検討した「AbチューブTSH‘Eiken’」は,この要望にこたえて開発された測定キットである.

学会印象記 第35回日本臨床衛生検査学会

情報システム部門を中心として,他

加瀬沢 信彦

pp.1030-1033

 5月3日,岐阜はあいにくの天候であった.そぼ降る雨の町に赤い路面電車が走り,懐しい光景の中に街路樹の新緑がひときわ鮮かにわが脳裏に映じた.

 —学会印象記のプロローグは,まずこんな具合に始まった.

医学の中の偉人たち・9

Wilhelm Konrad Röntgen 物理学から医学への贈り物

飯野 晃啓

pp.1034

 物理学者の発見した現象が医学の世界にこれほどまでみごとに応用されている例は,それを他に発見するのが困難であろう.それはX線である.

 Röntgenはドイツのライン地方の織物業者の子として生れた.少年時代は母親の出身地オランダで過ごし,ユトレヒト工業高校に入った.しかしRöntgenは,この高校を卒業直前に中途退学させられている.それはこういうエピソードだ.休み時間,同級生の誰かが黒板に描いてある教師の似顔絵を見て,皆で大笑いしているところに,当の教師が入ってきた.Röntgenに,「その絵を描いた者の名を言え」と言ったが,Röntgenは友だちをかばって答えなかった.こんなささいなことのために教師の怒りをかったRöntgenは結局退学を命ぜられ,この高校を卒業できなかった.そのため,高校卒業資格のいらない,スイスのチューリッヒにある連邦工科大学に入学し,機械工学を専攻することになった.

質疑応答

臨床化学 髄液クロールの臨床的意義とその異常値発現のメカニズム

中村 滋 , 三宅 一徳

pp.1035-1036

 〔問〕髄液中のクロール(Cl)が体液中電解質の中でNa,Kに先んじて測定される理由,および,Clの異常はほとんどその低下ですが,その低下の機序についてご教示ください.

臨床化学 胆嚢・胆管造影剤の血清尿酸値に及ぼす影響

M子 , 加賀美 年秀

pp.1036-1038

 〔問〕テレパーク経口胆嚢造影剤(日本商事)を前夜服用した場合,血清尿酸値が異常に低値を示します.服用した場合のデータはn=32,x=4.47,服用しない場合のデータはn=34,x=5.70です.この理由をご教示ください.

輸血 オモテ試験B型,ウラ試験抗A抗体欠損のためAB型の検査法

知念 勝男 , 松沢 茂隆

pp.1038-1039

 〔問〕血球の反応はB型,血清の反応はAB型の場合はA型亜型を疑いますが,吸着解離試験で抗Aの解離が証明されず,A型転換酵素,唾液中のA型物質が陰性であった場合は亜型の可能性は否定すべきでしょうか(B型転換酵素,唾液中BおよびH型物質は陽性).また,血清中のIgA,IgG,IgMが正常域であった場合,抗A抗体欠損は,他にどのようなことが考えられるでしょうか.以上ご教示ください.

輸血 A1Bmの輸血適合血は

濱島 節子 , 遠山 博

pp.1039-1041

 〔問〕A1Bmの場合何を輸血すべきか,他施設に尋ねたり文献を調べたりしましたが,意見が分かれ,下記のいずれとも結論が出ませんでした.結局A1Bが輸血されましたが,

1) A1を輸血する(日臨技研修会テキストなど)

免疫血清 リンパ球分離時の単球の除去法

F生 , 伊藤 忠一

pp.1041-1042

 〔問〕HLAタイピングに当たってリンパ球を比重遠心法で分離し,T細胞B細胞の分離にはナイロンカラムを用いてますが,透析患者さんの場合しばしば単球が多量に混入し,HLAタイピングに支障をきたすことがあります.特にHLA-DRタイピングの際顕著にみられます.単球の除去法ならびに,透析患者さんに単球の多い理由についてご教示ください.

免疫血清 担体粒子の選択的結合性

Q生 , 河合 忠

pp.1042-1043

 〔問〕『臨床検査』第20巻第6号,615〜618ページの河合忠論文「ASO (抗ストレプトリジンO」を読みました.受身凝集法におけるASOの反応性(論文中図3)で,どうして担体粒子がSLOの赤血球結合部位(Fs)と選択的に結合するのでしょうか.担体作製時にFs部分だけを担体に選択的に結合させて作っているのでしょうか(この場合もFs部分だけを担体に結合させることができるのでしょうか).そうでなければ受身凝集反応もコレステロールの影響を受けると思いますが.また,コレステロールの処理法として書かれているディジトニン処理についても併せてご教示ください.

一般検査 尿と血液とのpH変動幅の差

Q生 , 宮 哲正

pp.1043-1044

 〔問〕血液のpHは7.3±0.1ぐらいなのに,尿ではアルカリ性や酸性になるのはなぜでしょうか.

一般検査 シュウ酸カルシウムの尿沈渣の形状

Q生 , 松村 義寛

pp.1044-1045

 〔問〕尿沈渣で,シュウ酸カルシウムの結晶が,種々の形をとっているのはなぜでしょうか.

診断学 造血剤の投与と血清鉄の変動

高田 英司 , 刈米 重夫

pp.1046-1047

 〔問〕重症心身障害児の療養所ですが,血清鉄が低値(10〜20)μg/dl)を示す患者が多く,また造血剤の投与とともに値が非常に上昇します.臨床医から,変動の幅が大きすぎるとの指摘がありました.血清鉄について,血液ヘモグロビン,投薬および疾患との関連についてお教えください.また,検体は真空採血管で採血後,分離して清浄試験管に分注していますが,採血時の問題などありましたら併せてご教示ください.

診断学 mixed leukemia(hybrid-leukemia)とは

H生 , 柴田 昭 , 高橋 益広

pp.1047-1048

 〔問〕最近mixed leukemia(hybrid leukemia)という言葉を耳にしますが,これはどのような白血病でしょうか.また,FAB分類のM 4もこの範囲に入るものなのでしょうか.

基本情報

臨床検査

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1367

印刷版ISSN 0485-1420

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今月の特集2 健診・人間ドックと臨床検査

59巻5号(2015年5月発行)

今月の特集1 1滴で捉える病態
今月の特集2 乳癌病理診断の進歩

59巻4号(2015年4月発行)

今月の特集1 奥の深い高尿酸血症
今月の特集2 感染制御と連携—検査部門はどのようにかかわっていくべきか

59巻3号(2015年3月発行)

今月の特集1 検査システムの更新に備える
今月の特集2 夜勤で必要な輸血の知識

59巻2号(2015年2月発行)

今月の特集1 動脈硬化症の最先端
今月の特集2 血算値判読の極意

59巻1号(2015年1月発行)

今月の特集1 採血から分析前までのエッセンス
今月の特集2 新型インフルエンザへの対応—医療機関の新たな備え

58巻13号(2014年12月発行)

今月の特集1 検査でわかる!M蛋白血症と多発性骨髄腫
今月の特集2 とても怖い心臓病ACSの診断と治療

58巻12号(2014年11月発行)

今月の特集1 甲状腺疾患診断NOW
今月の特集2 ブラックボックス化からの脱却—臨床検査の可視化

58巻11号(2014年10月発行)

増刊号 微生物検査 イエローページ

58巻10号(2014年10月発行)

今月の特集1 血液培養検査を感染症診療に役立てる
今月の特集2 尿沈渣検査の新たな付加価値

58巻9号(2014年9月発行)

今月の特集1 関節リウマチ診療の変化に対応する
今月の特集2 てんかんと臨床検査のかかわり

58巻8号(2014年8月発行)

今月の特集1 個別化医療を担う―コンパニオン診断
今月の特集2 血栓症時代の検査

58巻7号(2014年7月発行)

今月の特集1 電解質,酸塩基平衡検査を苦手にしない
今月の特集2 夏に知っておきたい細菌性胃腸炎

58巻6号(2014年6月発行)

今月の特集1 液状化検体細胞診(LBC)にはどんなメリットがあるか
今月の特集2 生理機能検査からみえる糖尿病合併症

58巻5号(2014年5月発行)

今月の特集1 最新の輸血検査
今月の特集2 改めて,精度管理を考える

58巻4号(2014年4月発行)

今月の特集1 検査室間連携が高める臨床検査の付加価値
今月の特集2 話題の感染症2014

58巻3号(2014年3月発行)

今月の特集1 検査で切り込む溶血性貧血
今月の特集2 知っておくべき睡眠呼吸障害のあれこれ

58巻2号(2014年2月発行)

今月の特集1 JSCC勧告法は磐石か?―課題と展望
今月の特集2 Ⅰ型アレルギーを究める

58巻1号(2014年1月発行)

今月の特集1 診療ガイドラインに活用される臨床検査
今月の特集2 深在性真菌症を学ぶ

57巻13号(2013年12月発行)

今月の特集1 病理組織・細胞診検査の精度管理
今月の特集2 目でみる悪性リンパ腫の骨髄病変

57巻12号(2013年11月発行)

今月の特集1 前立腺癌マーカー
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査②

57巻11号(2013年10月発行)

特集 はじめよう,検査説明

57巻10号(2013年10月発行)

今月の特集1 神経領域の生理機能検査の現状と新たな展開
今月の特集2 Clostridium difficile感染症

57巻9号(2013年9月発行)

今月の特集1 肺癌診断update
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査①

57巻8号(2013年8月発行)

今月の特集1 特定健診項目の標準化と今後の展開
今月の特集2 輸血関連副作用

57巻7号(2013年7月発行)

今月の特集1 遺伝子関連検査の標準化に向けて
今月の特集2 感染症と発癌

57巻6号(2013年6月発行)

今月の特集1 尿バイオマーカー
今月の特集2 連続モニタリング検査

57巻5号(2013年5月発行)

今月の特集1 実践EBLM―検査値を活かす
今月の特集2 ADAMTS13と臨床検査

57巻4号(2013年4月発行)

今月の特集1 次世代の微生物検査
今月の特集2 非アルコール性脂肪性肝疾患

57巻3号(2013年3月発行)

今月の特集1 分子病理診断の進歩
今月の特集2 血管炎症候群

57巻2号(2013年2月発行)

今月の主題1 血管超音波検査
今月の主題2 血液形態検査の標準化

57巻1号(2013年1月発行)

今月の主題1 臨床検査の展望
今月の主題2 ウイルス性胃腸炎

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