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文献詳細

雑誌文献

臨床検査31巻10号

1987年10月発行

文献概要

今月の主題 制癌剤と臨床検査 検査と疾患その動きと考え方127

子宮癌と腫瘍マーカー

著者: 蔵本博行1 上坊敏子1 林玲子1 大河原聡1 土屋元一1 秦宏樹1

所属機関: 1北里大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.1085 - P.1091

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はじめに
 近年,癌診断の手段として各種腫瘍マーカーが注目を浴びている.婦人科領域においては,従来から用いられてきた絨毛性疾患におけるhCG,胎児性癌におけるα—フェトプロテイン,卵巣癌におけるCEAなどに加えて,CA−125を初めとしたモノクローナル抗体が臨床に応用されるようになってきている1).特に,早期発見が困難な卵巣癌では,腫瘍マーカーはきわめて有用であると考えられる.
 一方,子宮癌では,細胞診,コルポスコピー,組織診などにより,早期診断することが可能であり,特に子宮頸癌においては,死亡率も著しく低下している.とはいえ,治療後の再発の診断には,現在も不十分な手段しかなく,再発の早期発見法として,腫瘍マーカーに期待されるところは大である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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