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文献詳細

雑誌文献

臨床検査31巻3号

1987年03月発行

文献概要

今月の主題 生体色素 技術解説

着色尿の鑑別法

著者: 今井宣子1

所属機関: 1大阪大学医学部附属病院中央臨床検査部

ページ範囲:P.239 - P.247

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 尿外観の観察,特に尿色調,濁度の観察により得られる情報は,今なお大きいものがある.血尿,ヘモグロビン尿,ミオグロビン尿,ポルフィリン尿ビリルビン尿,アルカプトン尿メラニン尿,乳糜尿などは尿着色がきっかけとなって気づかれることが多く,その意義は大きい.しかし,尿外観の観察だけでこれらを鑑別することは困難である.また,健常人においても摂取食品や投与薬剤により異常着色尿をみることもある.そこで,短時間のうちにこれらを鑑別する必要がある.本稿では,これら異常着色尿の鑑別を目的とした簡易な検査法について解説した.今日,いかに検査技術が進歩しても,尿検査の基本はまず尿を観察することにある.尿外観観察の重要性をいま一度確認し,見直すことをここで強調したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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