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研究
血清CK-MMサブバンドの迅速泳動法の検討と臨床的応用
著者: 高橋繁夫1 長谷川恭一1 置塩達郎1
所属機関: 1大阪府立成人病センター臨床検査科
ページ範囲:P.327 - P.330
文献購入ページに移動クレアチンキナーゼ(Creatine Kinase;CK,EC 2.7.3.2)には三つのアイソエンザイムが存在することが知られている.これらは,電気泳動上陽極側への易動度の大きさの順にBB,MB,MMアイソエンザイムに分かれる.最近,CK-MM,MBにサブバンドが存在することが報告された1〜3).このサブバンドの分析法として,アガロース2,4,5),またはポリアクリルアミドゲルを用い,泳動時間を通常のアイソエンザイム分析より延長して行うか,等電点電気泳動法1,3,6)による方法が報告されている—これらの方法は準備が煩雑なこと,あるいは泳動時間が長く,特にアガロースゲル泳動法では泳動時間が90〜120分間と長時間であること,また各サブバンドの分離が不明瞭であることなどの欠点があり,臨床的応用には問題がある.そこで私たちは,セルロースアセテート膜(以下セ・ア膜)電気泳動法を検討し,不連続緩衝液を使用することにより,短時間(30分間)で明瞭にCK-MMサブバンドを分離しえたので報告する.
また,心筋組織CK-MMサブバンドと血清中のそれとの関連性,さらに急性心筋梗塞患者血清における変動につき検討を行ったので併せて報告する.
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