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文献詳細

雑誌文献

臨床検査31巻5号

1987年05月発行

文献概要

今月の主題 輸血;新しい技術 技術解説

HLA抗原の検査法と解析法

著者: 赤座達也1

所属機関: 1名古屋第二赤十字病院検査部第三課

ページ範囲:P.487 - P.494

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 HLA抗原の検査は血小板輸血や,臓器移植における患者と提供者との適合性の決定,親子鑑定,いくつかの疾患の診断および習慣性流産夫婦間の適合度の検定などで行われる.クラスI抗原(HLA-A,B,C)を検査するためには,比重の差を利用して血液よりリンパ球を分離する.さらにクラスII抗原(HLA-DR,DQ)を検査するには,ナイロンウールを使ってBリンパ球に分離して用いる.HLA抗原の検査(HLAタイピング)は,NIH法として国際的に標準化されている細胞傷害試験で行う.HLAタイピングにとっていちばんたいせつなのは抗血清である.抗血清の特徴(HLAの特異性)を表すには,Mickeyにより提案された,多特異性を解析するのに優れたQスコア(quality score)が適している.HLAの判定は慣れた人でも難しいが,使用した血清のQスコアをパーソナルコンピュータを使って計算することにより,HLAの判定を機械的に行わせることを試みた.以上のHLA抗原の検査と解析法とについて述べたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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