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文献詳細

雑誌文献

臨床検査31巻5号

1987年05月発行

文献概要

今月の主題 輸血;新しい技術 技術解説

血球成分分離採取法

著者: 寮隆吉1 椋本芳樹1 足立昌司1 吉田明憲1 堂脇義雄2

所属機関: 1神戸大学医学部附属病院輸血部 2兵庫県赤十字血液センター

ページ範囲:P.502 - P.509

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 成分血液採取法は,患者に不足している血液成分,例えば血漿,血小板,顆粒球あるいは赤血球を分画採取する方法である.まず成分血液採取ができる3種類の成分採血装置(Cobe2997,CS-3000,Haemonetics V-50)の機構の違いを述べ,これらの機械を操作する際に遭遇するvasovagal反応や,クエン酸中毒の症状とその処置を解説した.また,採取される血漿,血小板,顆粒球,LAK細胞,そして幹細胞の各血液製剤の特徴を明らかにして,それらの製剤の投与方法と適応疾患を説明した.特に,単一な供血者から得られる血液製剤は,HLA適合血を確保したり,輸血副作用を軽減するために好つごうであることを強調した.成分採血装置を用いて大量に自己LAK細胞を作製して,インターロイキン2とともに末期癌患者に投与すると腫瘍の縮小がみられるというadoptiveimmunotherapyも紹介した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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