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文献詳細

雑誌文献

臨床検査32巻6号

1988年06月発行

文献概要

今月の主題 免疫血液学検査法の進歩 抗体の検出

寒冷凝集素の特徴と検査法

著者: 藤岡成徳1 鈴木征子2

所属機関: 1三井記念病院血液内科 2三井記念病院血清検査室

ページ範囲:P.648 - P.654

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 寒冷凝集素は特発性寒冷凝集素症で持続的に高値になるほか,マイコプラズマ肺炎や伝染性単核症などの感染症に続発して上昇するので,比較的しばしば経験される赤血球自己抗体である.検出法はもっとも簡単には,4℃の冷蔵庫に放置するだけで赤血球凝集をみれば足りるわけであるが,実際は鋭敏で安定した凝集素価を得るためにくふうがいる.さらに溶血性貧血を伴う症例では反応温度域やIi抗原特異性など調べなければならない.輸血時の検査や合致する血液の供給の問題もある.Ii以外の抗原特異性や抗体グロブリンの性質,臨床との関連なども重要である.このような観点から検査法を中心に寒冷凝集素について述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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