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文献詳細

雑誌文献

臨床検査32巻6号

1988年06月発行

文献概要

今月の主題 免疫血液学検査法の進歩 抗体の検出

異好抗体の検出

著者: 狩野恭一1

所属機関: 1東京大学医科学研究所免疫学研究部

ページ範囲:P.661 - P.668

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 患者血清中に検出される異好抗体は,血清学的にF (Forssman),P-B (Paul-Bunnell)およびH-D (Hanganutziu-Deicher)の三つに分かれる.これらのエピトープの違いは,精製各抗原の構造解析の結果により裏付けられている.一方,精製各抗原を用いたEIAやRIA法が確立され,従来の吸収試験は不必要となり,直接検出することができる.おのおののモノクローナル抗体も開発されつつある.
 免疫診断上P-B抗体の検出は白人の伝染性単核症の診断に不可欠なテストであり,H-D抗体は肝炎・肝癌およびメラノーマにおいてその意義が追求されている.F抗体の臨床的意義は不明である.最近これらの抗原の腫瘍免疫における重要性が注目されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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