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雑誌目次

雑誌文献

臨床検査32巻8号

1988年08月発行

雑誌目次

今月の主題 尿中低分子蛋白の測定と意義

カラーグラフ

腎移植後の移植免疫反応

山田 豊 , , , ,

pp.826-828

 臓器移植は癌の発生メカニズムの究明とともに,今世紀人類に残された最大の課題となってきた.1960年代免疫抑制にある程度有効な薬剤が開発され,臓器移植の臨床が急速に脚光を浴びるようになったが,移植免疫反応の障壁は意外に厚く,同種移植においてさえ,組織適合性の良否に依存するところの大きいことが明らかとなってきた.しかし,1970年代にサイクロスポリンが臨床応用されるにいたり,死体腎移植いや肝移植,膵移植,心移植においても優秀な成績が示されるようになり,またもや同種移植の壁を乗り越えられるがごときすう勢である.

 ここで現在まで示されている移植免疫および腎移植の臨床について,カラーグラフにより概観してみたい.

巻頭言

尿中低分子蛋白の臨床検査

河合 忠

pp.829

 分子量が約6万ダルトン以下のいわゆる"低分子蛋白"は,糸球体基底膜を比較的容易に通過して血漿から糸球体濾液に移行するので,血中濃度は一般に低い.したがって,これらの低分子蛋白は血中から分離精製されることは少なく,多量の蓄尿を濃縮して分離精製されることが多い.したがって,免疫化学的に測定しようとする時は,SRID法では一般に検出感度が十分ではなく,ネフェロメトリーやRIA,EIAなどのより鋭敏な測定法によって定量される.もちろん,免疫電気泳動法でも明確な沈降線を作り難い.

 血中に由来する低分子蛋白は近位尿細管において糸球体濾液中の約95%余りが再吸収され,そして異化されるため,実際に尿中に排泄される蛋白量はきわめて少ない.したがって,正常尿でこれら低分子蛋白を測定するには,セルロースアセテート膜電気泳動法や免疫電気泳動法ではむつかしい.一般に,ディスク電気泳動法やポリアクリルアミドゲル電気泳動法では低分子蛋白帯が明瞭に認められる.以前は,これらの電気泳動法による分画像から尿蛋白の組成の変化を推定していた.しかし,より定量的に低分子蛋白の尿排泄量を知るためにネフェロメトリー,EIA,RIAなどの微量測定法によって個々の成分を定量するようになったのである.ただ,尿は通常,血漿よりpHが低く,常在菌などにより汚染されているためにさまざまな蛋白分解酵素を含み,尿検体を保存している間に分解しやすい蛋白成分で問題がある.例えば,β2-ミクログロブリンはその代表的なものである.このように,尿中低分子蛋白の検査に当たっては測定法の選択と尿検体保存に留意する必要がある.

総説

尿中低分子蛋白

河合 忠

pp.830-834

 分子量約6万以下の低分子蛋白は腎糸球体を比較的容易に通過し,近位尿細管においてほぼ95%は再吸収・異化される.したがって,尿細管障害があると,それらの再吸収が障害されて尿中への排泄量が増加する.日常広く用いられているのはβ2—ミクログロブリンとα1—ミクログロブリンの測定であるが,両者の間に尿細管障害時の排泄パターンが異なり,α1—ミクログロブリンのほうがより良い指標となる.

技術解説

尿蛋白の電気泳動法

渡辺 信子

pp.835-839

 尿蛋白のセルロースアセテート膜電気泳動後の染色には,従来ポンソー3Rが使用されていた.しかしこの方法では蛋白濃度が500mg/dl以上でないと分画をはっきり確認できない.

 ここに紹介するピロガロールレッド法はセルロースアセテート膜電気泳動法に適した高感度染色法である.蛋白濃度がおよそ50mg/dlあれば,染色後,デンシトメトリーが可能である.アルブミンとγグロブリンの反応比は近似し,Bence Jones蛋白,リゾチームなども染色される.染色時間は5分,脱色操作も精製水で行う簡易な方法であり,再現性も良好である.

尿蛋白の免疫電気泳動法

橋本 寿美子

pp.841-847

 尿中に蛋白質が検出された場合,その蛋白の構成成分の分析には,抗原抗体反応を利用した免疫学的分析法が日常臨床検査として一般に実施されている.特に,Graber & Williamsの免疫電気泳動法は電気泳動法とオクタロニー法とを組み合わせ,一度に多くの成分を分析できる特徴をもっているため,尿蛋白の分析には非常に有用な方法といえる.

 尿の免疫電気泳動は,Bence Jones蛋白や免疫グロブリンフラグメント,あるいはβ2—マイクロブロブリンなどの低分子蛋白の同定とともに,糸球体病変の重症度を判定する指標として,α2—マクログロブリンをはじめとする分子量の大きな蛋白の出現の有無を検索する目的でもしばしば用いられている.

尿蛋白のHPLC分析

鈴木 好文 , 岡田 敏夫 , 内記 三郎

pp.849-856

 最近,液体クロマトグラフィーの目覚ましい進歩により蛋白質の分析が容易になり,臨床応用が期待されている.実際,陰イオン交換クロマトグラフィーを用い各種腎疾患の尿蛋白を分析すると,次のような情報が得られる.

 1.尿中の血漿蛋白の分析が容易に,短時間でしかも再現性よく分析できる.

性状・測定法・意義

β2-マイクログロブリン

下條 信雄 , 中 恵一

pp.857-862

 β2-マイクログロブリン(β2-m)は,100個のアミノ酸から成る単鎖ポリペプタイドで,生体内ではほとんどの有核細胞で産生され,血液,尿,体液中に微量に存在する.またβ2-mはHLAの共通フラグメントであり,透析患者のアミロイドの構成蛋白でもある.その機能として免疫学的な役割が注目され,特にリンパ球機能との関連が重視されている.低分子のため腎糸球体で濾過され,ほとんどが尿細管で再吸収,異化される.腎尿細管障害時や,血中濃度上昇時に尿中排泄は増加する.測定にはRIA法,EIA法,LIA法などの感度および精度の高い方法が用いられている.LIA法および一部のEIA法では,すでに自動分析装置による測定が施行されている.

 腎疾患以外に,悪性腫瘍,自己免疫疾患,免疫不全などでも血中β2-mが上昇し,これらの診断のみならず病態解明の手段として,今後の研究の進展が期待される.

α1-マイクログロブリン

伊藤 喜久

pp.863-867

 α1-マイクログロブリン(α1-microglobulin;α1-m)は別名protein HC(human complex forming protein heterogenous in charge)とも呼ばれる,分子量約30000,糖含量20%,特異な物理化学的性状を有し,比較的新しく検査領域に登場した血漿蛋白質である.

 α1-mの基礎研究および臨床的意義について,歴史的にその発展を振り返りながら,その成果と,この蛋白質が常に与えつづけている研究課題について概述してみる.

リゾチーム

仁科 甫啓

pp.869-873

 リゾチームはMW 18000〜20000の低分子で電気泳動上極端に陰極側に流れる塩基性蛋白酵素であり,ムコ多糖類を有する細菌表面の細胞膜に作用し,ムコ多糖類を加水分解する.そのため溶菌作用を有し,体内においては抗菌類,抗ウイルス作用などの生体防御機構に関与している.

 リゾチームの血清や尿中測定は白血病の病型分類や予後の判定に役だつことから注目され,また,最近では慢性腎不全でもβ2—マイクログロブリンを始めとするほかの低分子蛋白とともに測定され,臨床的意味づけがなされている.

レチノール結合蛋白

金井 正光 , 勝山 努 , 須原 聡

pp.875-885

 分子量1〜4万の低分子蛋白(LMWP)は正常ヒト血中に微量に存在するが,その異化は大部分が腎で行われる.腎糸球体におけるLMWPのglomerular sieving coefficient(GSC)はアルブミンのそれに比べて著しく大きいために,正常人糸球体濾液中にLMWPのβ2—mやRBPなどはアルブミンとほぼ匹敵する濃度に存在する.糸球体濾液中のアルブミンやLMWPは近位尿細管で大部分再吸収後に異化され,尿中には微量しか排泄されない.しかし,高度の尿細管障害時には糸球体濾液中の蛋白が大部分尿中に排泄され,アルブミンとLMWPを主成分とした特有の蛋白尿になる.また,LMWPの再吸収能力には閾値があるため,腎不全などでLMWPの血中濃度が閾値以上に上昇するとoverflow型の低分子蛋白尿となる.糸球体性蛋白尿ではLMWPの排泄増加は一般に軽度である.したがって,尿中のLMWP(RBP,β2—m,α1—mなど)の測定は尿細管障害の指標として鋭敏で有用であるが,overflow型と鑑別するために,血中濃度がそれぞれの蛋白の閾値以下であることを確認することが重要である.

免疫グロブリンフラグメント

大谷 英樹

pp.886-890

 尿中免疫グロブリンフラグメントとしては,遊離L鎖,H鎖のFc部分,Fab部分などが見いだされ,特に単クローン性に増加する場合には診断上有意義である.

 免疫グロブリン産生細胞によってつくられる単クローン性のフラグメントは一般に血中および尿中に認められ,M蛋白として免疫電気泳動法やimmunofixationなどによって同定される.単クローン性L鎖(Bence Jones蛋白)は特定の病態に認められるので,その検出は診断上有用であり,また単クローン性H鎖(H鎖病蛋白)の同定によりH鎖病が診断される.なお,尿中にのみH鎖のフラグメントが大量に証明される場合はその背景に免疫異常症の存在が示唆される.

病態解説

腎移植後の拒絶反応とその早期診断

山田 豊

pp.891-899

 近年臓器移植に対する強い要望が多くなってきた.この背景には臓器置換療法として,人工臓器の発展とともに,その機能代行の面から必要不可欠なものと考えられてきたからである.一方,脳死問題など多くの社会的側面をかかえており,本邦においてただちに発展する治療になっていないのが現状である.しかし欧米においては腎移植はむろんのこと,肝,膵,心の移植例が日ごとに増加しつつある.臓器移植の臨床でもっとも多い腎移植を中心に,その移植免疫反応,ならびに抗免疫療法について,なるべく最新の知見を加えて,その概説を試みた.

 〔1〕章,移植免疫反応の発生で,移植の歴史と移植の種類,さらにT細胞を中心とした免疫反応の機序について述べた.

学会印象記 第27回日本ME学会大会

臨床工学技士法に関する公開ワークショップを司会して,他

小野 哲章 , , , ,

pp.840

 第27回日本ME学会大会は,藤田学園保健衛生大学の岡島光治教授を大会長として,名古屋にて,本年4月26日から28日までの3日間にわたって開催された.

 「先端技術と生体・医療・福祉」を大会テーマに掲げ,このテーマに沿った総計121題の特別プログラムと,480題に及ぶ一般演題を擁して,7会場で同時進行型で行われ,各会場とも最新のME研究の発表と熱心な討議が展開された.

高速液体クロマトグラフィー・2

脂質リピッド

岡崎 三代

pp.902-909

 酵素法の開発により血中の中性脂肪,コレステロール,リン脂質量の測定は簡単に行えるようになったが,水に溶けない脂質は臨床検査室などの分析対象として取り扱いにくい物質の一つである.最近急速な進歩を遂げているHPLCは,簡易な操作で微量の試料から定性と定量が同時に行え,脂質分野での分析も盛んに検討されている.分子のわずかな極性の違いによって分離される逆相型HPLCは,不均一な脂肪酸組成をもつ脂質の分子種分析に最適で,少量の血清からリン脂質の代謝プロフィールの追跡も可能となり,研究分野だけでなく臨床面での利用も期待される.

研究

プロテインA保有黄色ブドウ球菌の刺激による顆粒球の化学発光量を指標にした顆粒球結合抗体検出法

竹内 直子 , 西原 祥子 , 益田 昭吾

pp.917-921

 免疫グロブリンのFc部分に親和性を有することで知られているプロテインAを保有する黄色ブドウ球菌を用いて血清感作顆粒球を刺激し,発生する化学発光量を測定して,その量的関係から,血清中の顆粒球結合抗体の有無の判定を試みた.頻回輸血を受けている患者の血清を用いて正常人の顆粒球を感作し,これに黄色ブドウ球菌を加えて反応させ,ルミノール依存性化学発光を測定したところ,頻回輸血患者は正常人に比して化学発光量が多い傾向を認めた.あわせて交差適合試験による適合性の判定および輸血副作用との関係について検討した結果,本法により捉えられる顆粒球結合抗体は輸血副作用と高い相関が認められ,また適合性の判定にも有用であることが示された.

指尖容積脈派による膠原病患者手指血流と指尖潰瘍との関連についての研究

君島 弘子 , 角田 裕 , 西間木 友衛 , 粕川 禮司

pp.922-924

 膠原病患者にみられる末梢血流障害の程度を,指尖容積脈波(PTG)を用いて定量化し,加温(40℃),および冷却(10℃)が波高に与える影響について健常人と比較検討した.その結果,すべての条件下で両者間に差が認められた.膠原病患者においては,MCTD, PSSに比し,SLEが波高高値を示した.また,指尖潰瘍陽性指では,すべての条件下で,陰性指より低波高であり,血管系の器質的な変化が示唆された.

資料

コンパクトpHメータ"OARDY"の検討

瀬戸口 一恵 , 津田 泉 , 巽 典之

pp.925-927

はじめに

 化学・生物学の実験においてpH測定は,基本的な手技である.pH測定器は,現在もっぱら卓上型のものが用いられており,その精度は優れているものの電極のサイズが大きく,電極を浸しうるに十分な一定容量以上の検体のみしか正確なpH計測は期待しえないのが現状である.

 今回,開発されたコンパクトpHメータCARDY (堀場製作所)はきわめて少量の検体で計測しうるので,研究室・検査室における汎用性が高いと考えられる.そこで,このpHメータについての検討を行ったのでここに報告する.

編集者への手紙

血清LDHアイソザイム分画比の季節的変動について

今木 雅英 , 松本 和興 , 山田 勇樹 , 中川 洋一 , 伊藤 里美 , 三好 保 , 北小路 学 , 棚田 昌俊 , 山崎 亮治 , 勢井 雅子

pp.928-929

 血清Lactate dehydrogenage(EC, 1, 1, 1, 27:LDH)の臨床的応用は,悪性腫瘍患者についてその活性値の上昇を認めたHillとLevi1)の報告に始まり,肝疾患,心疾患などの血液化学検査の重要な項目である2).さらに,血清LDHアイソザイム分画比についても,日常ルーチンワークに組み入れられている.LDHおよびそのアイソザイムの生理的変動因子として,年齢3),運動・食事,日内変動4)などについての検討が行われているが,長期間の観察による季節的変動要因についての検討が十分でないので報告する.

私のくふう

コーニング・アイソザイムフィルムの透明化

佐々木 清路 , 香川 正博

pp.930

 酵素のアイソザイム分析は日常の臨床検査で簡易に行えるように,システム化されたものが販売され使用されている.フィルムは最終的には分画%を出すためにデンシトメトリーされるわけだが,そのパターンに目的とする分画以外のものが記録分析されたのでは正しい分画%は望めない.そこで主として出現するフィルムのホール(検体溝)によるピーク状波形の除去について経験したので紹介する(図1).使用したフィルム(ELECTROPHORESIS-FILM-AGAROSE,UNIVERSAL)と電気泳動システムはチバ・コーニングメディカル(株)製である.

質疑応答

臨床化学 リポソームを基質としたLCAT活性の測定

S子 , 渋谷 陽子 , 岡部 紘明

pp.933-935

 〔問〕リポソームを基質としたLCAT活性測定が開発されているようですが,どのような特徴があるのですか.また,リポソームとはどのようなものか,ご教示ください.

臨床化学 リポソームの作製について

K男 , 芳賀 信

pp.935-936

 〔問〕クロロホルムを溶媒として,レシチン(日油),コレステロール(Sigma社),ホスファチジン酸(Sigma社)を梨型フラスコに入れ(モル比1:1:0.1),ロータリーエバポレーター(アスピレータ)を用いて薄膜を調製し,標識マーカーにβ—ガラクトシダーゼを用いて(リン酸緩衝液pH=7.2に溶解)ボルテックスで攬拌して分散させ,得られたリポソーム懸濁液を15000rpm 30分で遠心分離を3回行って調製しました.抗原としてはカルジオライピンを0.1molの比で加えてみましたがうまくいきません.リポソーム自体ができていないようなので,作製の注意点またはコツをご教示ください.

臨床化学 EIAにおけるマイクロプレートへの抗体の吸着

T子 , 高阪 彰

pp.936-938

 〔問〕EIAで,固定化(共有結合)という方法を用いなくとも,各ウェルに抗体溶液を分注しておけば,ディスポーザブルタイプのマイクロプレートに抗体が吸着すると聞きました.その真偽と,吸着されるとすれば,その理由,それを確かめる方法についてご教示ください.

臨床化学 肝硬変胆石症のICG検査で5分値より10分値の高い理由は

藤代 悦子 , 浪久 利彦 , 臼井 康

pp.938-939

 〔問〕60歳,男性でdiffuse typeの肝硬変胆石症の患者にICG検査を実施したところ,5分値;74.8%,10分値;76.4%,15分値;64.8%と,5分値よりも10分値の濃度のほうが高くなりました.再度,日をあらためて実施しても同様の結果です.時間は正確で,溶血もしていません.どのようなことが考えられるかご教示ください.

臨床化学 尿中酵素の正常値の設定

Q生 , 北橋 繁 , 中 恵一

pp.939-940

 〔問〕尿中酵素の正常値の設定はどのように行えばよいのですか.尿量が関係し,表現法にも〔IU/h〕,〔U/24h〕,〔ml/min〕,〔%〕などがあり,どれを選べばよいのでしょうか.例えばアミラーゼの場合,排出量(IU/h)=アミラーゼ活性(IU/l)×尿量(l/h)の試算か,アミラーゼクリアランス,アミラーゼクリアランス・クレアチニン比のどれがよいのですか.また,条件としては朝ですか,夕食後のほうがよいのでしょうか.

血液 ヘマトクリット値の再現性について

売野 恵子 , 新谷 和夫

pp.941-942

 〔問〕ヘマトクリット(Ht)の再現性を毛細管法と自動血球計数器で比べてみました.その結果,CVは2法ともほぼ同じでしたが,両法で同じように,Ht値が40〜50%の検体と20%付近の検体とではCVに差があるのが目につきました.40〜50%ではCVは約1%,20%では約2%でした.自動血球計数器の説明書にも,45%ではCV 1%,20%ではCV 1.5%とあります.正常値と低値でなぜCVが違うのか,理由をご教示ください(自動血球計数器は日本光電のMEK−4300です).

一般検査 冷蔵保存尿で電解質・比重などを測定するとき

M子 , 岩瀬 正子

pp.942-944

 〔問〕尿のNa, Cl,酵素活性,比重などを測定するとき,冷蔵庫に入っている尿だと尿酸塩などが沈殿しています.その場合,(塩も含めて)よく混和する,塩を溶かす,上清を用いるなどのうちどの方法がよいですか.

診断学 MOFと臨床検査

矢野 智仁 , 真辺 忠夫

pp.944-946

 〔問〕MOF (多臓器障害)の病態解説が本誌,32巻3号,283ページに掲載されていますが,臨床検査の側として注意すべき点,例えば,①MOFに特異的(注目すべき)検査項目,あるいは臨床の医師に必須の検査項目の有無,②治療による検査値への影響の有無,あるとすればその項目と対処法,などについて詳細にご教示ください.

基本情報

臨床検査

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1367

印刷版ISSN 0485-1420

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59巻4号(2015年4月発行)

今月の特集1 奥の深い高尿酸血症
今月の特集2 感染制御と連携—検査部門はどのようにかかわっていくべきか

59巻3号(2015年3月発行)

今月の特集1 検査システムの更新に備える
今月の特集2 夜勤で必要な輸血の知識

59巻2号(2015年2月発行)

今月の特集1 動脈硬化症の最先端
今月の特集2 血算値判読の極意

59巻1号(2015年1月発行)

今月の特集1 採血から分析前までのエッセンス
今月の特集2 新型インフルエンザへの対応—医療機関の新たな備え

58巻13号(2014年12月発行)

今月の特集1 検査でわかる!M蛋白血症と多発性骨髄腫
今月の特集2 とても怖い心臓病ACSの診断と治療

58巻12号(2014年11月発行)

今月の特集1 甲状腺疾患診断NOW
今月の特集2 ブラックボックス化からの脱却—臨床検査の可視化

58巻11号(2014年10月発行)

増刊号 微生物検査 イエローページ

58巻10号(2014年10月発行)

今月の特集1 血液培養検査を感染症診療に役立てる
今月の特集2 尿沈渣検査の新たな付加価値

58巻9号(2014年9月発行)

今月の特集1 関節リウマチ診療の変化に対応する
今月の特集2 てんかんと臨床検査のかかわり

58巻8号(2014年8月発行)

今月の特集1 個別化医療を担う―コンパニオン診断
今月の特集2 血栓症時代の検査

58巻7号(2014年7月発行)

今月の特集1 電解質,酸塩基平衡検査を苦手にしない
今月の特集2 夏に知っておきたい細菌性胃腸炎

58巻6号(2014年6月発行)

今月の特集1 液状化検体細胞診(LBC)にはどんなメリットがあるか
今月の特集2 生理機能検査からみえる糖尿病合併症

58巻5号(2014年5月発行)

今月の特集1 最新の輸血検査
今月の特集2 改めて,精度管理を考える

58巻4号(2014年4月発行)

今月の特集1 検査室間連携が高める臨床検査の付加価値
今月の特集2 話題の感染症2014

58巻3号(2014年3月発行)

今月の特集1 検査で切り込む溶血性貧血
今月の特集2 知っておくべき睡眠呼吸障害のあれこれ

58巻2号(2014年2月発行)

今月の特集1 JSCC勧告法は磐石か?―課題と展望
今月の特集2 Ⅰ型アレルギーを究める

58巻1号(2014年1月発行)

今月の特集1 診療ガイドラインに活用される臨床検査
今月の特集2 深在性真菌症を学ぶ

57巻13号(2013年12月発行)

今月の特集1 病理組織・細胞診検査の精度管理
今月の特集2 目でみる悪性リンパ腫の骨髄病変

57巻12号(2013年11月発行)

今月の特集1 前立腺癌マーカー
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査②

57巻11号(2013年10月発行)

特集 はじめよう,検査説明

57巻10号(2013年10月発行)

今月の特集1 神経領域の生理機能検査の現状と新たな展開
今月の特集2 Clostridium difficile感染症

57巻9号(2013年9月発行)

今月の特集1 肺癌診断update
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査①

57巻8号(2013年8月発行)

今月の特集1 特定健診項目の標準化と今後の展開
今月の特集2 輸血関連副作用

57巻7号(2013年7月発行)

今月の特集1 遺伝子関連検査の標準化に向けて
今月の特集2 感染症と発癌

57巻6号(2013年6月発行)

今月の特集1 尿バイオマーカー
今月の特集2 連続モニタリング検査

57巻5号(2013年5月発行)

今月の特集1 実践EBLM―検査値を活かす
今月の特集2 ADAMTS13と臨床検査

57巻4号(2013年4月発行)

今月の特集1 次世代の微生物検査
今月の特集2 非アルコール性脂肪性肝疾患

57巻3号(2013年3月発行)

今月の特集1 分子病理診断の進歩
今月の特集2 血管炎症候群

57巻2号(2013年2月発行)

今月の主題1 血管超音波検査
今月の主題2 血液形態検査の標準化

57巻1号(2013年1月発行)

今月の主題1 臨床検査の展望
今月の主題2 ウイルス性胃腸炎

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