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文献詳細

雑誌文献

臨床検査33巻1号

1989年01月発行

文献概要

今月の主題 臨床生理検査の自動化 技術解説

血液ガス分析の自動化

著者: 白石透1

所属機関: 1JR東京総合病院呼吸器内科

ページ範囲:P.43 - P.49

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 最近では,サンプルの注入だけで誰でも容易に測定できる全自動型血液ガス分析器が普及してきた.精度も臨床的な目的には十分であるが,故障,不調に気づきにくい欠点があり,トノメータ血,コントロール液を測定するとか,別装置でも測定してみるなどの精度管理が必要である.
 採血によらず,間接的に動脈血ガス分析を行う装置としては,オキシメータ,経皮O2電極,経皮CO2電極,経皮質量分析法,CO2計があり,現在,成人ではパルスオキシメータ,乳児,幼児では経皮電極がしばしば使用されるようになっている.これらの装置はいずれも,測定部皮膚の血流が十分にあることを前提にしているので,循環上の問題のある場合のデータの解釈には十分の注意が必要と思われる.間接的ガス分析法は種々の疾患における知見の増加に伴ってその臨床的意義も大きくなり,使用も増加していくものと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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