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文献詳細

雑誌文献

臨床検査33巻11号

1989年10月発行

文献概要

特集 癌の臨床検査 I 癌そのものをとらえる検査 2 癌遺伝子に関する検査

C.臨床に有用な癌遺伝子 3)ras遺伝子

著者: 杉山武敏12 小川勝彦1 小川修3

所属機関: 1京都大学医学部病理学教室 2前:神戸大学医学部病理学教室 3京都大学医学部大学院

ページ範囲:P.1313 - P.1317

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はじめに
 ras遺伝子にはHras,Kras,Nrasが知られているが,いずれも細胞増殖と分化に関与するG蛋白系列の遺伝子である.GTPに結合してGDPに変える加水分解機能をもち,細胞膜を通じての信号伝達機構に関与している,ras遺伝子に塩基置換による遺伝子突然変異が加わり活性化する.この遺伝子の突然変異が癌に頻繁にみられるので,癌発生や進展に本遺伝子が頻繁に関与しているとみられている.
 以下に,ras遺伝子の概要,遺伝子異常の検出法,癌における意義を総括的に述べたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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