文献詳細
文献概要
特集 癌の臨床検査 IV 癌の検診—主要な症候別癌診断・検査のポイント
4 主な症候黄疸—膵・胆・肝癌
著者: 小林誠一郎1 山本雅一1 高崎健1
所属機関: 1東京女子医科大学消化器外科
ページ範囲:P.1540 - P.1543
文献購入ページに移動はじめに
肝・胆・膵癌において,黄疸症状は大切な症候の一つである.特に胆管癌,乳頭部癌,膵頭部癌においては黄疸が初発症状である場合も多く,確実な診断により適切な治療法を選択してゆく必要がある.実際には,肝胆膵の悪性疾患にて経皮経管的胆管ドレナージ(PTCD)を施行した患者の約半数に外科的治療が選択されていた(表1).的確な診断のためには,閉塞性黄疸(外科的黄疸)の鑑別が重要であり,閉塞性黄疸の病態,緊急性を理解したうえでの検査計画が大切である1).
本稿においては,一般検査から閉塞性黄疸の鑑別のためのキーポイントについて述べ,さらに特殊検査による質的診断,検査計画について記載する.
肝・胆・膵癌において,黄疸症状は大切な症候の一つである.特に胆管癌,乳頭部癌,膵頭部癌においては黄疸が初発症状である場合も多く,確実な診断により適切な治療法を選択してゆく必要がある.実際には,肝胆膵の悪性疾患にて経皮経管的胆管ドレナージ(PTCD)を施行した患者の約半数に外科的治療が選択されていた(表1).的確な診断のためには,閉塞性黄疸(外科的黄疸)の鑑別が重要であり,閉塞性黄疸の病態,緊急性を理解したうえでの検査計画が大切である1).
本稿においては,一般検査から閉塞性黄疸の鑑別のためのキーポイントについて述べ,さらに特殊検査による質的診断,検査計画について記載する.
掲載誌情報