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文献詳細

雑誌文献

臨床検査33巻12号

1989年11月発行

文献概要

今月の主題 血小板・凝固・線溶系の分子マーカー 総論

分子レベルでみた止血機序

著者: 池田康夫1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部輸血センター

ページ範囲:P.1576 - P.1583

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 血管損傷により露出した内皮下組織に,主としてvon Willebrand因子を介して血小板は粘着し,引き続いて,放出,凝集を惹起する.これらの血小板膜表面で,主として外因系凝固過程を介してトロンビンが生成され,フィブリノゲンをブイブリンに変換し,血小板をまき込みながら強固な血栓を作って行く.不思議なことに,これらの血栓形成は行き過ぎることなく適度の大きさをもって終わるが,その制御にプロテインC系,ATIIIがはたらき,さらに線溶系が重要な役割をになっている.これら凝固因子,その制御因子,さらには血小板,内皮細胞の膜糖蛋白などはその構造がほとんど決定されており,本稿では,止血血栓の形成の過程を分子レベルで解説した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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